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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
異伝〜新たなる軌跡のプロローグ〜中篇
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3月18日―――――



〜トールズ士官学院・学院長室〜



数週間後、”トールズ士官学院”の実戦技術の教官であるサラ・バレスタインは学院長室の前まで来て扉をノックした。

「誰かね?」

「私です、学院長。」

「おお、サラ教官か。そのまま入って来てくれ。」

扉の奥からの返事を聞いたサラは扉を開けて部屋に入った。するとそこにはトールズ士官学院の学院長であるヴァンダイク学院長とオリヴァルト皇子がいた。

「オリヴァルト殿下……!?一体どうしてこちらに……!?」

オリヴァルト皇子を見たサラは驚き

「やあ、久しぶりだね、サラ君。今日は入学式の数週間前に急遽”Z組”に追加される新たなメンバーが決まってね。その事について君にも話しておかねばならない事があるから、来たのだよ。」

「!!”Z組”の……!……一体どんな子達を集めたのですか?」

オリヴァルト皇子の話を聞いたサラは驚いた後オリヴァルト皇子を見つめて尋ねた。

「こちらがその資料じゃ。」

サラの言葉を聞いたヴァンダイク学院長は書類をサラに渡し

「拝見します。………………あら……この子は確か殿下が”Z組”の纏め役として期待していた………よくメンフィルを説得できましたね。」

渡された書類を見始めたサラはリィンの写真や経歴を見て目を丸くした。

「フッ。残りの3人を見たらもっと驚くと思うよ♪」

「残りの3人……?…………――――なっ!?」

からかいの表情で言ったオリヴァルト皇子の話を聞いて眉を顰めたサラは他の書類の内容――――プリネとツーヤの写真や経歴を見てギョッとさせ

「……殿下。一体どんな裏技を使ったのですか?よりにもよって世間でも有名な”姫君の中の姫君(プリンセスオブプリンセス)”と”蒼黒の薔薇”を”トールズ士官学院”に……それも”Z組”に入学させるなんて…………」

驚きの表情でオリヴァルト皇子を見つめた。



「フッ……あえて言うならエステル君達のお蔭かな♪彼女達と関わっていたお蔭で、リウイ陛下達とも面識の間柄になれたし。」

「あ〜…………”あの娘達”ですか。それにしても他国の皇族と貴族がこの学院に留学した上”Z組”に所属だなんて…………ハインリッヒ教官あたりが知れば、ユーシスやラウラの時以上に色々と言って来るかもしれませんねえ。」

オリヴァルト皇子の答えを聞いたサラは苦笑しながら答え

「フフ……その二人の事もそうだが……新たにこの学院に臨時教官として来る”彼”については君も浅からぬ縁もあるから、さらに驚くと思うのじゃが。」

ヴァンダイク学院長は口元に笑みを浮かべてサラを見つめて呟いた。

「あたしと…………?………………………
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