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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
第5話
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〜グランセル城〜

リベールの首都グランセル城内は今、新たな第3勢力謎の軍――メンフィル軍についての話し合いが行われた。
「……それで、現在ロレントに駐屯している謎の軍についてはわかりましたか?」
不安そうな顔で情報を聞いたのはリベールの全国民に慕われているリベールの女王、アリシア・フォン・アウスレーゼであった。そして報告を待つ人物の中にはロレントに妻と娘がいるリベールの英雄、「剣聖」カシウス・ブライトもいた。
カシウスは最初ロレントが謎の軍に制圧されたと聞き、一人で向かおうとしたが上司や部下達総動員で押しとどめられなんとかグランセルに留まったのだ。ロレントの状況を最も知りたかったため、ロレントへ偵察に行ったカシウスの部下・リシャールが戻った時は鬼気迫る顔で妻と娘の状況を聞き、リシャールを脅えさせ女王にたしなめられてようやく大人しくなったのだ。

「ハッ!では報告いたします!現在ロレントに駐屯している謎の軍はメンフィル帝国軍という名前でございました!」
「メンフィル帝国……?エレボニアではないのか?」
聞いたこともない国の名前を出されリベールの将軍、モルガンは確認するように聞いた。
「間違いございません。町人の振りをし見回りを行っている謎の兵に聞きました。念のためエレボニアの間違いではないかと聞きましたが強く否定されました。」
「君主の名前はなんという者ですか?」
アリシア女王は先を促すように聞いた。
「ハッ!現メンフィル皇帝はシルヴァン・マーシルン。そして現在軍を率いているのはその父リウイ・マーシルンという者だそうです。そしてリウイ・マーシルン率いるメンフィル皇帝軍はロレントを制圧後翌日には部隊を残しハーケン門へ向かったとのことです。」
「……市民はどうなっている。」
最も聞きたかった事をカシウスは心の中で妻と娘の無事を祈るようにして聞いた。
「はい。市民達は少々とまどってはいますが普通の生活をしてました。聞けば襲撃の混乱の最中に突如現れ、市民達の保護や建物の消火をしエレボニア兵達を皆殺しにしたそうです。戦闘後は食料、医療品の配給や市民の怪我人や病人の治療も
行っていて、市内は至って平和です。ただ……」
「ただ……とはなんだ?ハッキリ言え!」
「カシウス、落ち着け!」
リシャールの言葉を濁すような言い方にカシウスは我慢できず声を上げたがモルガンに窘められた。

「……取り乱して申し訳ございません、将軍。リシャール続きを。」
「ハッ!メンフィル兵の中には人ではない存在がいました。」
「人でない?どういうことですか?」
アリシア女王はリシャールの言葉に疑問を抱き聞いた。
「見た目は人なのですが翼や尻尾がついている者や明らかに人の姿ではない者がいました。メンフィル兵によると彼ら
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