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生まれてそして死ぬ君へ
第一話 生まれてそして死ぬ君へ
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[9] 最初
今更離れるなんて……??」
「聞け。だから……上に直談判する。変わらずに済むように、だ」
俺が消されるかもしれない、とは敢えて言わなかった。言ったらきっと総悟は怒るから。
「……大丈夫なんで?」
「嗚呼。大丈夫だ」
一つだけ嘘を吐いた。多分きっと見抜かれると分かっていながら。
「……分かりました。ちゃんと帰ってきて下せぇよ」
「嗚呼、約束する」
総悟の蜂蜜色の髪を撫でると、止まっていた行為を再開した。





生まれてそして死ぬ君へ




「やるねぇ多串君。直談判して総一郎君の担当継続させて貰ったんだって?」
視界に銀髪天パの同僚が沸いて出る。
「ゲッ! 何処から沸いて来やがったんだテメー」
「何そのゴキブリでも見つけたような反応。で、結局どうやったの?」
「大して変わらねーだろお前も。別に……そんなに特別な事はしてねェ」
そう、特別な事はしていない。ただ少しコネを使って手を回して貰っただけだ。言い方を変えれば脅したとも言うが。
「……多串君怖い」
「勝手に人の心を読むんじゃねェェェ??」



お前が何度生まれ変わっても、何度死んでも、俺はその傍らにいよう。たとえお前が俺を完全に忘れて、好かれる事がなくなっても。
「それはあり得やせんぜ、土方さん」
「だから人の心を読むなァァァ??」


END.

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