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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第14話 今自分がすべきこと
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ンさんがいる意味もなくなっちゃうんだ。これでお別れだなんて少し寂しいな……


 しょぼくれた僕を見てユンさんはポンポンッと頭を軽く撫でる。


「そんな顔をするな、何も今生の別れじゃあるまいしまた縁があれば会える。だからお前さんは一刻も早く家族の元に向かうべきじゃ」
「ユンさん……分かりました。ユンさんに教えてもらった剣士としての心構え、それを生かして今度こそ僕の家族を守って見せます」
「うむ、いい答えじゃ。ならこれを持っていきなさい」


 ユンさんは懐から何か紙のような物と刀を取り出した。


「これは……」
「この先にある山を二つ越えればマインツという鉱山町がある。そこの山道を下ればクロスベルという街につくはずじゃ。その街にある警察署に『アリオス・マクレイン』という男がいる。奴にこれを渡せばきっと力になってくれるじゃろう。この刀はワシの予備の物じゃ、丸腰じゃと危ないから持っていけ」


 アリオス・マクレイン……風の剣聖と呼ばれる凄腕の遊撃士だったっけ?その人がクロスベルにいるのか。
 確かにこの広いゼムリア大陸のどこに西風の旅団がいるのかなんて分からない、でも警察の関係者ならもしかして皆の居場所を知ってるかもしれない


「何から何まで本当にありがとうございます、この御恩はいつか必ず返します」
「そう気にする事もないんじゃが……なら今度会う時お前さんの剣を見せてくれ。成長したお前さんの剣をな…」
「分かりました、必ずお見せします。そのためにもっと強くなって見せます!」
「うむ、楽しみにしておるぞ」



 そして僕はユンさんと別れた。ユンさんの教えを無駄にしないためにもこれからもっと精進していこうと固く誓った。その為にも早く皆と合流したい、待っていてね、皆。
 



 
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