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もしも、コナンの正体が新一だとばれてしまったら・・・
海で……。

[8]前話
 真夏の昼下がり、コナンたち少年探偵団は園子や蘭、小五郎と一緒に伊豆の海に来ていた。

 「おい蘭、どうしたんだよ? さっきから。」

 「べっつにーー。」

 そう言ってそっぽを向く蘭。小五郎は機嫌の悪い娘を怪訝そうに見つめるが、すぐに目の前を通る水着姿の美女たちに釘付けになる。

 (もう…! どいつもこいつも。)

 蘭は海でぷかぷかと浮いているコナンを凄い形相で睨んだ。
 周りには二十代前後の若い女性たち。海ではしゃいでいた彼女たちはボーっと浮いていたコナンに気がつかず、そのお尻でコナンを海に沈めてしまったのだ。慌てるコナンを彼女たちはすぐに救いあげたらしいが……。

 (何よ、でれでれしちゃって。)



 「ホント、ごめんね。僕、大丈夫?」

 「う、うん。大丈夫。」

 コナンは思わず顔を赤くした。そして次の瞬間、ぞわぞわっと背中に寒気が走る。


 
 恐る恐る浜の方を見ると、美女の肩越しに凄い形相でこちらを睨む蘭の姿が。コナンはあまりの恐怖に顔をこわばらせた。
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