暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第228話 結城家の食卓
[1/11]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


 その後、リズがキリトやリュウキについて、その戦いを見てきた者にとっての想いを口にした後、しばし沈黙が訪れていた。

 そして その沈黙を破ったのは現実世界ではキリトの妹であるリーファだった。

「――うーん、私が感じた限りではですけど……、お兄ちゃん、真剣だったと思いますよ。少なくとも、手を抜いてた、って事はまったくないと思います。リュウキ君程、はっきり確証もって言えないのが、妹としてはどーかと思うんですけどぉ……」

 苦笑いをしつつ、リーファはそういった。

 確かに、あのSAOの2年間と言う時間の濃密さはよく判る。……文字通り命懸けの戦いをし、共に乗り越えてきた間柄なのだから。それでも、すぐしてきた時間は、間違いなく圧倒的に妹であるリーファ(直葉)の方が長いから、複雑といえばそうなのだろう。

「あっら〜? お兄ちゃんを盗られちゃったら困っちゃうよね〜?」
「ぶっ、そんな事ないですよー!」

 そんな時に、茶々を入れるのがリズだ。
 時折、同性愛を疑いかねない程、通じ合っている部分を見た事があるからこそ……、とか何とか勿体つけてはいるものの、それに関しての発言は、殆どからかう為である。

「あっ、違うかー。困っちゃうのは、お2人さんの方かな〜?」
「も、もう! リズさんっっ!」
「はぁ……。レイ、慌てすぎ。それに、リズもからかわないの!」

 そう、あの勇者コンビ? にも負けない位通じ合っている仲良し姉妹の事だ。

 アスナはどちらかといえば、レイナがいるから、それ程でもない。……が、それは勿論限定(・・)した場合、があればこそである。

 そう、《キリト分》が少なく、《リュウキ分》が多い時に限りだ。

 リュウキ関連が少しでも、混ざれば……必ずといっていい程、レイナは可愛く反応してしまうので。
 逆に、キリトだけの案件? 内容? であれば、これまたアスナも可愛く反応(時には怒るが……)するから、ほんと似た者姉妹である。

「あははは……っ」
「ふふふ……っ」

 シリカとリーファは、顔を見合わせながら笑っていた。

 いつもであれば、シリカの頭上には、あの水色の小竜が定位置で待機して愛嬌を振りまいているのだが、今は生憎 キリトの膝の上。リーファは 自然ともう一度眠りこけているキリトの方を向いて、再び呟く。

「あ、そういえば……」
「ん? どうしたの??」

 なにかを思い出した様に、リーファは口に出すと、アスナが反応、シリカもリーファの方を向いた。まだ、ちょっと 色々と言っているリズやレイナも同じくリーファの方を向く。

「これも確信は無いんですが、勝負が決まるちょっと前、鍔迫り合いで密着して、動きが止まった時、お兄ちゃん、絶剣さんと何か喋ってたような気
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ