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異世界にて、地球兵器で戦えり
第七話 帝国の暴走と異世界の軍勢
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いたようで、戦力はかなり低下しましても、予備兵力を動員すれば十分にファルマート大陸の各国に対する外圧は保持していたようで、帝国の要求を飲みしかなかったのもありますね」

「まあ、それでも敗北はしたようだな」

「戦う土俵が違い過ぎます」

「確かにな」

アルヌスを占領している異世界の軍隊の情報が記載されている報告書を、健太郎は確認する。その軍勢の名は自衛隊。そして自衛隊の国の名は日本国という事に、健太郎は、この報告書を読んで最初は思わず素で「マジか!!」と、叫びそうになったのであった。

それでもギリギリであったが、素の性格を表に出さないように我慢したが、自分のかつての故郷がゲートから異世界に侵攻している事実を確認した時は、驚きが隠せないものであった。

確認した所、日本国の武装は明らかに現代軍の武器であり、そんな武装で固めた軍隊に、火器も保有していない剣と槍と弓だけで武装した軍勢に負けるわけがないので、結果は想像通りに連合諸王国軍の敗北で終結した。

「自衛隊だったか?出来れば接触して交渉したいものだ」

「いきなり異世界から現れた軍隊と交渉するのですか?」

「する必要はあるだろう。彼らも帝国によって宣戦布告もなく攻められたのだ。帝国に対しての戦争状態に突入した。そんな状況で理解もしないで帝国と戦えば下手な混乱につながる。出来れば早いうちに連携して、帝国に勝利した時の和平交渉に対する取り決めもしなければならん。」

「相手が交渉を蹴りましたらどうしますか?」

「戦う状況になるならば、特軍をファルマート大陸に派遣しよう。優先的に門を破壊すれば、自衛隊は孤立するだろう」

出来れば俺が知っている平成日本であるように願う健太郎。かつての自分の生まれ故郷の接触に興奮する健太郎であるが、平成世界の政治家達の馬鹿なやり取りを見ているので不安を感じて仕方もなかった。

(アカツキ帝国が民族的に日本に近いといっても、日本と違って俺達は帝国だからな)

左翼とその愉快な仲間達のアカツキ帝国批判と、それに便乗するデモ隊の事を考えると憂鬱になる健太郎であった。イタリカ侵攻前に、初めに日本国との接触を図るアカツキ帝国であった。



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