暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
CLANNAD 〜邂逅〜
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冬に向かおうとしている、秋模様。
手に持つ紙を、風がバタバタと荒ぶらせている。


「とりあえず・・・・いくか」


この世界に降り立った蒔風だが、まあなにはともあれとりあえず、書類に書いてあった光坂高校に向かうことにした。

なにぶん、初めての世界放浪だ。勝手がわからない。
だがこうして制服姿にさせられ、カバンに転校の手続書があるのであれば、つまりはそういうことなのだろう。


長い坂道を登り切り、校門をくぐって校内へ。制服のおかげで、特に呼び止められることもなく職員室に向かう。
どういう経緯でなっているかは知らないが、転校生設定というならばこの行動に間違いはあるまい。


どうやらこの転校は(むこうの話だと)急に決まったものらしく、なんと一昨日来た話なのだそうだ。そのくせクラスはA組とかではなく、なんとも中途半端なD組だった。しかもプロフィールにはろくに書かれていない。


おそらくは世界が用意した、蒔風をこの世界に置くための「役割」なのだろう。
蒔風舜、実年齢19歳。今更になって高校生。見た目はまだそれで通るのがわずかな救いか。

書類は問題なく通り、そのまま教師に連れられて三年D組に向かい、簡単な自己紹介を済ます蒔風。


後ろの席の方で金髪童顔の生徒が「なんだよ男かよ。急な転校性は普通女子だろ」とブチブチ文句を垂れてグダっていた。

蒔風としても、その意見には賛成している。というかそれは男子の夢だ。
自ら夢を壊してしまったらしい。

だが勘弁してほしい。彼にとっても転校は初体験なのだ。



少し慣れないながらも、そつなく(無愛想にも見えるが)やるべきことを終え、蒔風が気を取り直して考える。



(それよりも・・・・・この教室に標的とされる最主要人物がいるのだろうか?)

目的の人物のことを考える。
今のところは教師が席を教えてくれたので、その席に向かい、おとなしく座った。

彼にとっては約一年ぶりの高校生活。
短いものだとわかっていても、それはやはりワクワクしてしまうものだ。


「えーっと、クラス委員は・・・藤林だったな。急な転校だからいろいろ教えてやれ。蒔風君も、わからないことがあったら彼女に聞くんだ」

蒔風を席に送り出しながら教師が言う。
そして、進路相談とか三者面談とかの説明をして、HRが終わった。


(そっか。三年生だから受験とか就職があるんだな)

HRと授業の合間の時間。同時に、教室の中がざわつき始めた。
そしてそのざわつきの中、一人の女子生徒が蒔風の席に近づいてくる。

「あ、あのぅ・・・」

消えそうな声で話しかけてきた彼女にあいさつしようとする蒔風だが、いかんせん名前がわからない。

「あー、
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