暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第16話?風と光の剣戟
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?リズにカタナを作ってもらった次の日の午前中。僕はとある集会に参加するため、第二十八層の迷宮区から最も近い街に来ていた。
?その名前は、《フェルナ》。山のてっぺんをくりぬいたような外壁に囲まれていて、なかにある宿屋や武具店といった建設物は、そのせいか他の層の主街区と比べてゴツゴツしていて、いかにも頑丈そうな見た目が多い。また、段差や急な坂道も多いため、ここを拠点にするのは向いてない、と僕は思う。
?こんな場所で集会があるのは、ただひとつの理由が存在するからだ。
?――ここが、迷宮区に一番近いからだ。
?その理由だけで、ここで集会をする価値がある。例え、どんなに集まりにくい場所であろうと、だ。
?集会のある建物までたどり着く。
?その集会とは――
「おっす、ユウ。四日ぶりぐらい??こーいうときって久しぶりでいいんだっけか?」
「久しぶりって言うのも微妙な気がするな。まあ、いいや。久しぶり、カイ」
「そいじゃあ、先に入ってようぜ」
「うん」
?第二十八層攻略会議だ。





??第16話?風と光の剣戟





?攻略会議がはじまる十分前には、見慣れたメンツのほとんどが揃っていた。
?そして、各々の集まりができていく。
?例えば白が基調の制服を着ているプレイヤーは、《血盟騎士団》へ。銀に青の差し色が入ったカラーリングのプレートアーマーを装備したプレイヤーは、《聖竜連合》。それぞれのギルドやパーティーごとに集まっていく。僕やカイのようなソロも他にソロで活動しているプレイヤーたちと固まって待機している。
?ソロで活動しているプレイヤーといっても、同じソロのみんなと仲が良いわけじゃない。そのなかでもそれぞれ集まりがあって……僕も僕でいつも通りカイと一緒にいた。
「ここに来てるってことは、やっぱりカイは今回もボス戦に参加するの?」
「まーな。俺も割とレベルたけー方だし、参加しといた方がいいかなと思ってな。あと、単純にボスと戦いてーし。そういうお前だって、ここにいるってことは、そーいうことなんだろ?」
「どうなんだろうね。僕もレベルが高い方だから参加してるって感じかな。それでみんなの助けに、攻略の助けになるなら、と思って」
「ふーん。お優しいことで」
「そんなんじゃないよ、いやマジで」
?予想だが、カイのレベルは僕と同じか、少し上ぐらい。ソロだからというのもあるけど、僕たち二人は、この攻略組の平均レベルよりも上だと断定できる。
?だからボス戦に参加しないというのは、罪悪感が芽生える。自分の育てたステータスをどう使おうと個人の自由だ。しかし、力があるのに必要なときに使わないという選択肢は、僕には難しいことだった。特に今の攻略組全体を実質的に仕切っている彼女を見ると、さらに憚れた。ざっくり言うなら、流れに任せ
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