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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第51話 血の約束
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月音を、このままにしておけないだろ? 行こうか。オレが肩を貸すよ」

 カイトがそう言い、月音に手を貸した。そして、モカはゆっくりと頷くと。

「ああ、少し待て」

 月音に外され、その手に握り締めていた十字架(ロザリオ)を、月音の手から取った。

「……随分と久しぶりに目覚めたばかりだからな。 まだ、私はかなり眠いんだ。……すまないが、もう外させてもらうよ。 …お前にはこれから手数をかけると思うがな、もう1人のおセンチなモカも見てやってくれ」
「はは。 だが、その役は月音だと思うがな。……勿論 オレも、出来るだけはフォローするよ。安心しろ。……おやすみ、モカ」

 モカは微笑みを返すと、十字架(ロザリオ)を、再び身に付けた。

 ゆっくりと、自分自身の意識が闇の中へと沈んでいく……。そんな刹那の時間帯。モカの脳裏にはとある事、が過ぎった。

「(……カイト、カイト………か。なぜ、だろう…………? 何だか、懐かしい…… そんな気がする…………、気のせい、だとは思うが………)」

 その疑問に答えてくれる者など居るはずもなく、時間も僅かだった為、そのまま モカの意識は消えた。
 
 淡い光がモカの体を包み込むと、銀色の髪がやがて、元の桃色の髪へと戻る。抑えていても、圧迫される様な強大な妖力も息を潜めていく。……完全に元に戻った後は、月音の様に、気を失った。

 力無く、モカはカイトにもたれ掛かる。

「っと。……あらら、運ぶのが2人になったか。まあ、仕方ないか。フォローする、と言った手前だ。頑張るとするか」

 月音はともかく、モカを乱暴に運ぶのは気が引けるのは仕方のない事だろう。
 だから、月音には、風の系譜の力を利用し、その身体を宙に浮かせ、モカに関しては、両腕でしっかりと抱き、所謂 お姫様抱っこの要領で 寮の方へ運んだ。


 男女差別じゃないか? と思えるが、本当にそんな事は無いし、多分考えてない。カイトにとってはこの世界で出来た大切な友達だ。

 それでも……やっぱり、この2人運ぶとしたら、こうなるのは仕方がない。
 と言うより、誰に聞いてもきっと、《男》であれば。


 と、多少脱線しそうな事を考えつつ、カイトは2人を連れて、寮の方へと戻っていく。


 寮長には テキトーに誤魔化しつつ、女の子であるモカは同性の役員に頼み、月音はカイト自身が部屋まで連れて行ったのだった。











〜翌日〜




「ふあぁぁ〜 やっぱ疲れ溜まってんのかな? あれからすぐ寝た筈なのに……、メチャクチャ眠い……」

 カイトは、大きな欠伸を1つ、2つと しながら、学園に向かって 通学路を歩いていたその時だ。

「おっはよーー!! カ
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