4月5日 入学式
[8]前話 [2]次話
4月5日 入学式
春は出会いと別れの季節だって言うよね。その通りだと思うよ。でも、私に別れはなかった。むしろ別れて本当に良かったよ
今度こそ、この学校では成功するんだ
私は皆木美佳まだ15歳。運良く、この志田高校に入学できた
私の学力じゃ到底受からないと思ってたけど、本当に受かってしまった
勉強とか大丈夫かなぁ、ついていけるかなぁ・・・・・それより、私に友達なんて出来るんだろうか
いや、高校生になってからイメチェンすると決めたんだ。中学生の頃とは全く違う性格になって、この学校でうまくやるんだ
髪の毛は切ってショートヘアー、少し内巻き、制服はきっちり着る、メガネは外して、コンタクトにした
今、この講堂にいるほとんどの人が、私の過去を知らないはずだ
きっとうまくいく、きっと
そんなことを考えていたら、先生の話も、校長先生の話も耳に入らなかった
・・・・・
入学式が終わり、次に部活紹介となった。いけない、これは３年間付き合っていく大切なものだ、聞かなきゃ
勉強も、もちろん大切なんだけど・・・・話聞いてなかったなぁ・・・・あはは・・・・・
「どうもみなさんこんにちは！弓道部です！私たちは・・・・」
まずは体育会系の部活から、部活動紹介が始まる。弓道部の人は、道着を来ていて、かっこよかった
弓道部とか、運動系の部活にしようかなぁ、自分を変えるために、いっそのこと演劇部！
いや、でも、結構ちまちました地味なのも好きだけどなぁ・・・・
運動系の部活は、そもそも運動ができないため、パッとしなかった
演劇部や、吹奏楽部、美術部もかっこよかったが、やはりどれも私には才能がない
うーん、どうしたらいいのか・・・・
そんな時、壇上に一人の先生が上がった。あれ、生徒が説明するんじゃないんだ・・・・
「どうもー！みなさんこんにちはー！総合理科研究部でーす！」
ノリ軽っ！まだ二十代後半くらいの若い白衣を着た先生が、元気よく（というべきなのか？）挨拶をした
「総合理科研究部は、１０年ぐらい前からある部活なんですが！部員が３年に１人しか来ません！なので活動もなんでもしていい、決まってませーん！我こそは部活を作っていきたい、という人を募集していまーす！場所は第一理科室、カモォォォン！」
な・・・・何だあのへんな先生・・・・扱いにくいだろうなぁ・・・・
でも、３年に一人しか来ないんだよね？部員、いないんだよね
なら、誰とも一緒にならないからいいかもしれないな・・・・
と、ふと想像したが、すぐに首を横に振った。ダメダメ、ひとりでいることをやめて、誰かと一緒にいれるようにしなきゃ
自分を変えるために、部活に入るんだから
でも、誰か、入ってくるかな、総合理科研究部
入ってみようかな、特殊な出会いに期待して
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ﾍﾟｰｼﾞ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿ｻｲﾄ〜
利用規約/ﾌﾟﾗｲﾊﾞｼｰﾎﾟﾘｼｰ
利用ﾏﾆｭｱﾙ/ﾍﾙﾌﾟ/ｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝ
お問い合わせ
2024 肥前のﾎﾟﾁ
しおりを解除