暁 〜小説投稿サイト〜
SAO‐戦士達の物語《番外編、コラボ集》
コラボ・クロス作品
戦士達×剣聖
剣聖×戦士達 三ノ試練
[1/9]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
かなりのスピードで走りつつ、リョウが間延びした言葉で言った。

「あー、腹減ってきた」
「そう言えば体感的にはもう六時間か……昼もとっくに過ぎてる頃だな」
「あぁ。なんと無く、腹減ったような気がするんだよなぁ……」
「ま、物理的には減ってないんだし、我慢したらどうだ?」
面白そうに笑いながらそう言ったソレイユに、リョウは不満げに口をとがらせる。

「そう言うお前は腹減ってねぇのかよ?」
「減るほど暇じゃないだろう?」
「そりゃそうだけどよぉ……」
相変わらずぼやくリョウに、ソレイユは何となく新鮮な物を感じていた。
今までちょくちょくパーティは組んできたが、此処までぼやきまくる不良っぽい相手と組むのは初めてだ。とは言え、どうやらやる時はしっかりやる人間らしい。
先程の戦闘、七千体を超えたあたりから面倒になって何体倒したか数えるのをやめたが、そこから大体二十分程度で、戦闘は終わった。五分に百のペースで計算しても、少々戦闘終了が早い。つまり、それだけ後ろの浴衣青年が倒していた。と言う事だろう。仕事はきっちりする人間であるならば、こう言ったぼやきも冗談程度に聞き流せると言う物だ。
一番うっとおしいのは、言うだけで役目をこなさない人間である。

「…………」
そう言えば、自分の周りにはそう言う本当の意味でいい加減な人間は滅多に居ない(ちゃらんぽらんなのは何人かいるが)それは多分幸運な事なのだろうな。等と思い始めて、目の前に扉が見えた。

「っと」
「おととっ」
足裏で急ブレーキをかけ、火花を散らしながら二人は立ち止まる。リョウはあまり走る事自体には慣れていないのか、少し危なっかしい止まり方だ。

「三ノ試練、巨像」
「別に良いけどよ、内容がすぐ分かるな」
「ああ、確かにな……」
言いながら、ソレイユが扉を押す。毎度おなじみ、重々しい音と共に扉が開いて行く。
内部はかなり大きな円柱状の広間になっていた。壁の端から端までの直径だけで、二百メートルはありそうだ。遥か向こう側、反対側の壁には恐らくは出口だろう小さな点が見え、中央には巨大な穴があいている。天井まではそれよりも遥かに高い。見上げると、天井から蒼い光が差し込み、それなりに中は明るい。

「ん」
と、ソレイユが何かを見つけたように歩きだした。見ると、彼の歩んでいく先にはリョウの腰くらいの高さの、小さな黒い石柱のような物が見える。ソレイユの後に続いて歩きだし、丁度石柱の前で追いついた。

「これは……」
「ん?なんか書いてあるな……」
其処には英語による文章が書かれていた。正直余り英語が好きという訳では無いリョウは顔をしかめるが、特に難しい意味の言葉でも無かった為、直訳して二人は打ち合わせしたわけでもないのに一文ずつ交互に読み始める。

「我
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ