暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第15話?鏡血花
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?ドラゴンと言っても、その容姿は多種多様で何とも説明が難しいが、大雑把に言うと口から炎を吹き、トカゲや蛇などといった爬虫類の大きいサイズの生物のことを指す(あくまで僕の意見だが)。
?そして、今僕の目の前にいるのもドラゴンと呼べる見た目をしたモンスターだった。
?巨体を四つの足を地に着けて歩き、その身をまとう皮膚は黒く、角張っていて、まるで鏡のように光を反射している――例えるのならば、黒いダイヤモンドの鎧を身につけているようだった。さらに、前足や後ろ足の関節の部分――人間で言うと、肘や膝の部位だ――は、剣のように突出していて、見るからに危ない。背骨や尻尾、そして頭部にも輝きのある黒い剣が生えており、角のあるどっしりとしたステゴサウルスのようだ。
?こうしている間にもゆっくりと、しかし確実にドラゴン――固有名【Guardian Dragon Of Hematite】……ガーディアンドラゴン・オブ・ヘマタイトは近づいてきている。
?二本のHPゲージの上に表示されているその名前からして、間違いなくこのドラゴンが僕の探している鉱石を見つけるための鍵を握っている。僕のたてた予想は正しかったと言えるだろう。
?しかし、あの硬そうな皮膚に攻撃が通るだろうか。メイスのような打撃系が有効に見えるが、曲刀や短剣のような斬撃系は効果が薄い気がする。
?唯一の救いは動きが鈍そうなことだが、そういうタイプのモンスターは防御力が高かったり、攻撃力が高かったりするものだ。攻撃力はともかく、あの見た目からして防御力がすさまじいのは間違いないはずだ。
?となると、方法はひとつ。相手の様子を見てから情報を集めつつ、隙を見てちまちまと攻撃していくしかない。考えただけで途方もなく時間がかかる気がした。
?ソラの方を見る。龍種のモンスターを見たのははじめてだったのか、眼を輝かせながら見ていた。口許には笑みすら浮かんでいて、「すげー……」と感嘆の声を漏らしている。
?その様子を見て、思わず口許が和らぐのを感じながら、僕はソラの肩にぽん、と手を置いた。
「基本的には攻撃を避けることに専念して、ここだ!?と思ったときだけ攻撃を仕掛けていってね。HPが三割以上下回ったらすぐに回復。あとはさっきも言った通り、危なくなったらすぐに逃げること。わかった?」
「わかったっ!?まかせてよ!」
「うん、任したよ。――それじゃあ、いくよ……!」
?今までで一番本気のスタートダッシュを決めて、ドラゴンに正面に突っ込む。まずは僕が先陣を切る。そうしないと、ドラゴンの狙いが僕に向かないし、ソラの危険度が格段に上がるからだ。
?ドラゴンは僕をその赤い目で捉え、口を大きく開き、咆哮した。ゴブリンやコボルドとは比較することすらバカらしいほどの大音量だ。地面どころか、空間すらも揺れたような気がし、止まりそう
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