暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生北海道に行く
第五幕その十一
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「この庁舎はアメリカ風なんだ」
「ああ、欧州じゃなくて」
「そっちなんだ」
「欧州のどの国でもないと思ったら」
「アメリカだったんだ」
「厳密にはアメリカ風のネオ=バロック様式でね」
 それでというのです。
「日本の趣は入っているね」
「そうなんだね」
「この庁舎は」
「もっと言えば今は使われていないよ」
 庁舎としてはというのです。
「旧庁舎だよ」
「そういえばすぐ傍にね」
「ビルが一杯あるね」
「今はそうした場所がなんだ」
「庁舎なんだね」
「そうなっているよ」 
 先生は皆にこのこともお話しました。
「今この建物は歴史資料館になっているんだ」
「そうなんだ」
「もう庁舎じゃなくてなんだ」
「資料館なんだ」
「そうなってるんだ」
「そうだよ、そこが変わっているからね」
 だからというのです。
「僕達も中に入られるよ」
「その為にも来たのね」
「北海道の歴史を勉強する為にも」
「そしてこの建物の中を見る為にも」
「是非共」
「そうだよ、実はね」
 先生は皆にくすりと笑って答えました。
「今から中に入ろう」
「うん、それじゃあ」
「今からね」
「この建物の中に入って」
「勉強しよう」
「北海道の歴史を」
「北海道の歴史はアイヌの人達の歴史と」
 それに、とお話する先生でした。
「開拓の歴史があるけれどね」
「あと松前藩?」
「江戸時代にはあの藩もありましたね」
 王子とトミーは江戸時代のことをお話しました。
「確かね」
「北海道にも江戸時代の藩がありましたね」
「うん、この藩は歴史的に評判がよくないけれど」
 それでもというのです。
「確かにあったよ」
「そのことを考えるとと」
「北海道の歴史も長いですね」
「江戸時代もそれ以前もあって」
「かなりのものですね」
「開拓してからじゃないんだ」
 北海道の歴史はというのです。
「アメリカの歴史もそうだよね」
「あっ、あの国の歴史もね」
「実は結構長いんですよね」
「ネイティブ=アメリカンの人達がいたし」
「詳しいことはわかっていないことは多いですけれど」
「それにコロンブス以前から発見されていて」
「バイキングの人達も見付けていましたね」
 王子とトミーはそのアメリカの歴史について言いました。
「そのアメリカの歴史と同じで」
「北海道の歴史もですね」
「長いんだ」
「そうなんですね」
「そう、だから北海道の歴史を短いとは思わないことだよ」
 このことをです、先生は言うのでした。
「長い歴史があるんだ」
「他の日本の地域と同じで」
「そうなんですね」
「その北海道の歴史を学ぶ為にも」
 先生は目をきらきらと輝かせて言いました。
「行こうね」
「うん、それじゃあ」

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ