暁 〜小説投稿サイト〜
一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第14話?鉱石を求めて
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船に乗ったつもりで……とまではいかないけど、安心して。――よし、ソラ、もうそろそろ大丈夫?」
「うん!?もうぜんぜん平気だよ!」
「なら、やろうか。早いとこ終わらせちゃってレベル上げに行こう」
?よいしょっと声を出しながら、勢いよく立ち上がる。
?特に意味はないけれど、屈伸や軽く腕を回したりなどストレッチをしたあと、扉に右手を静かに置く。となりにいるソラは短剣を握りしめ、力強い眼差しで僕の方を見ていた。
「もし、危なくなったら僕に構わずどこでもいいから転移結晶使ってね。いい?」
「うん、わかったっ!?あっ!?フレンド登録しとこうよ。そしたらこれからもすぐに会えるよ!」
「そう言えばしてなかったね……今やろうか」
?話の腰が折れたような気がしなくもないが、右手を扉から放してメニューウインドウを操作し、フレンド登録する。僕の数少ない友達がひとり増えた。フレンドリストに《Sora》という名前が追加された(よく小学生でアルファベット使えたなー、と少し感心してしまう)。
「よし、これで大丈夫だね。――それじゃあ、準備はいい?」
「うんっ!?頑張ろうね、ユウ兄ちゃん!」
「もちろん!」
?笑顔で頷いてから、また右手を扉に置いて、静かに力を入れて押す。すると、左右の扉がゆっくりと自動的に開いていく。体に緊張が走った。
?扉の奥は通路……というわけではなく、大きな部屋だった。迷宮区のボス部屋ほどの広さはないが、それを彷彿とさせる。部屋のなかは、今までの通路と同じように松明が壁に一定の間隔で設置されていて、部屋全体がぼんやりと明るい。しかし、部屋の奥の松明は火が灯っておらず、暗くて把握できなかった。
?天井まで火の光が届いてないから、高さがどれぐらいあるのかわからないが、壁が丸いカーブを描いているから、きっとこの部屋は上から見下ろすと円型なんだろう。
?僕は武器を構えつつ、一歩一歩静かに部屋に入っていく。地面もコンクリートのように固く、砂利などはない。ソラも僕より少し後ろからついてくる。
?部屋に入る前に、索敵スキルを使っていたからわかっていた。この部屋にいるモンスターは一体ということ。そして、このモンスターは――このメンツだとキツいということが。
?ズシン、ズシンと地面が揺れる。
?奥の暗闇から出てきたのは、松明の灯りに照らされ、黒い輝きを放つ――一匹の巨大なドラゴンだった。
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