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大統領 彼の地にて 斯く戦えり
第三話 諸王国軍敗退ス
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臣下が困り果てていると、モルトが落ち着いた口調で言った。
「ピニャよ、そなたの言葉の通りだ。だが、我らはアルヌスの丘に屯する敵兵についてあまりにもよく知らぬ。・・・ちょうどよい、そなたの騎士団で偵察に言ってもらえんか。」
モルトはいわゆるゲス顔で実の娘に頼んだ。ピニャには帝国の指揮外れた独自の薔薇騎士団という部隊がおり、構成員のほとんどが若い貴族の娘である。実戦経験はなく、訓練してるとはいえその実力がいかほど出せるかもまだわからない状態である。そんな彼女たちに19万もの帝国兵の屍を築いたアルヌスの丘に偵察に行けというのである。死んで来いというのとほぼ同義語であった。
「わらわが?我が騎士団とともに?」
しかし、今まで所詮儀仗兵としか扱われなかったピニャにとっては、いや、騎士団にとってはありがたい命令であった。
「そうだ、もしそなたのしていることが兵隊ごっこでなければ、の話だがな。」
モルトの言葉にピニャは半ば意地でそれを承諾した。

しかし、この選択が後に大きな転換点となることなど、今のピニャは思いもしなかった。

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