第四章
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「それはそれこれはこれです!」
「違うんですか?」
「じゃあ私達何ですか?」
「宇宙人じゃないんですか?」
「銀河系だけでも相当な星がありますよ」
恒星だけでも一千億はあるという。
「ですからきっとです」
「銀河系には他に生命がいますよ」
「それで文明もありますよ」
「少なくとはないとは言い切れないですよ」
「宇宙人もUFOも」
「いないっていうよりは」
むしろというのだ。
「一千億の恒星があって」
「その中に地球みたいな星も一杯あって」
「それでそこに知的生命体がいて」
「文明ありません?」
「それで文明が発展して」
「UFOで地球に来ているんじゃ」
こう口々に彼等に言う、だが。
強硬にだった、大藪は言い切った。
「ない!絶対に!」
「ないんですか」
「じゃあ僕達何ですか?」
「宇宙人じゃないんですか」
「それで宇宙の進出も」
「それはそれこれはこれです!」
脇目も振らない言葉だった、まさに。
「科学的根拠がありません!」
「他の星に知的生命体がいることは」
「文明の存在もですか」
「この目で見ていませんよね」
だからだというのだ。
「科学的根拠がありません、ならばです」
「いない」
「そうなりますか」
「科学は全てです」
まさにこの世のというのだ。
「その科学で証明されない限りはです」
「ないんですか」
「そうなりますか」
「私達の存在には科学的根拠がありますが」
今実際に地球にいるからである。
「しかし他の星は見て根拠を確かめていないですね」
「まあそれは」
「その通りですけれど」
「じゃあ宇宙人もUFOもですか」
「いないんですか」
「そうなります、見間違いや自然現象です」
その全てがというのだ。
「そこに科学的根拠があります」
「そうですか」
「とりあえず教授のお話は聞きました」
「それじゃあですね」
「教授のお話は聞きました」
共演者達は引きながらこう大藪に言った、大藪は満足していたが司会者も共演者も皆引いていた。そしてこの時の放送はネットで忽ちに話題になり。
「大藪教授の科学的根拠にクソワロタ」
「科学的根拠大勝利!」
「司会者も共演者も圧倒!」
「流石大学教授!」
こうした『絶賛』の言葉で満ちていた。ニコニコ動画でも。
小文字のダブルの言葉が書き続けられ視聴数は何十万も超えて書き込み数は数千にも達して専用の説明欄まで出来て。
ウィキペディアやピクシヴでも書かれアンサイクロペディアでも面白おかしく暖かい目で書かれる。しかし。
そんなことでへこたれる大藪でなくだ、さらに言い続けるのだった。
「幽霊はいない!」
「宇宙人はいない!」
「UFOもいない!」
「科学的根拠が全てだ!」
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