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ペットマニア
第二章

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「仲良く暮らそう」
「そうしますか」
「この屋敷の中にいられるだけね」 
「動物達をですね」
「迎え入れよう、私達も世話をして」
「使用人達も」
「そうしていこう」
 こう話して実際にだ、二人は多くのペット達と共に暮らしていた。しかしある時だった。
 屋敷の中でインフルエンザが流行った、それで二人も寝込んでしまい使用人達の多くもそうなってしまった。だが。
 ペット達は皆元気だった、卿は自分のベッドの中で元気な使用人の一人であるトーマス=ディズレーリに言った。
「困ったね」
「絶対安静で」
「いやいや、私は寝ていたら治るよ」
「だからですか」
「風邪はいいけれど」 
 それでもというのだ。
「問題は皆だよ」
「動物のですか」
「私も妻も絶対に安静でね」
 医者に言われた、インフルエンザの間はだ。
「使用人の皆もね」
「大体半分位がですね」
「そう、安静にと言われているから」
「動物の皆をですね」
「どうしたらいいか」
「今は何とかしていますが」
「今は、だね」
 卿はディズレーリにこう返した。
「あくまで」
「これ以上倒れたらですね」
「もうどうしようもないね」
「だからですか」
「さて、どうしたものかな」
「ここは助っ人を呼びますか」
 ディズレーリはこう主に提案した。
「いっそのこと」
「助っ人?ドリトル先生かい?」
 ここでだ、卿はディズレーリにジョークを返した。
「動物のことだから」
「あっ、わかりますか」
「愛読書の一つだよ」
 それこそ幼ない頃からのだ、全巻何度も読んでいる。
「あの先生に来てもらったら心強いんだがね」
「ではあの人を呼びますか」
 ディズレーリもジョークで返した。
「そうしますか」
「出来たらね、しかしね」
「実在しますか」
「ホームズみたいなものだね」
「そういうことですね」
「まあとにかくね」
 あらためてだ、卿は枕元に何か臨終を見る時の医師の様にして立っているディズレーリに言うのだった。
「この状況は何とかしよう」
「はい、動物の皆の為に」
「彼等が困ったらね」
 それこそというのだ。
「大変だから」
「だからですね」
「これ以上インフルエンザの人が出た時の為に」
「何とかしますか」
「そうしたいけれど」
 それでもと言うのだった。
「果たしてどうしようか」
「そうですね、ここは」
 ディズレーリは考える顔でだ、主に答えた。
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