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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第224話 仲間の輪
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 その後も暫く 色々と騒がしかった。
 折角迎えに来てくれたトンキーをそっちのけで、皆が騒いでいるのだ。レスキューの様に助けてくれたトンキーにとっては、堪らないかもしれない……が、トンキーの眷属達を救ったと言う事もあるから、もう、少し我慢してもらいたい。

 主に、エクスキャリバーに潰されて、倒れているキリトを中心に、だった。

 キリトは、ちょっと情けないやら、でも 剣が戻ってきてくれて嬉しいやら、と色々と入り混じっている様だが、結論から言うと キリトは やっぱり『嬉しい』と言う感情が圧倒的に大きい様だった。殆ど諦めかけていた黄金の剣(エクスキャリバー)と 早い再会を果たしたのだから。……自分を押しつぶしているのは、正直苦しい様だけど。

 そんな時に、キリトに向けて 盛大にため息を吐いていたのは、リュウキだった。
 シノンに、賛辞の言葉を掛けた後に、リュウキが剣を放り投げ、キリトを倒してしまう結果になったので、と言う事でキリトに手を伸ばした。

「それにしても、早くにシノンに頼めば良かったんじゃないか? 放る前に」
「うぐっ……、そ、それは……」

 リュウキの間違いない指摘を受けて、思わず噎せてしまうキリト。

 そう、あの弓使い専用のスペルがあれば、問題はあっという間に解決だ。
 あんな、この世界では無理がある、と言える《超長距離(スーパーロングレンジ)射撃》や 《シノンにしか出来ない(神業)スキル》が無くとも、まるで問題ない。

 トンキーから 円盤までは5m程しか離れていないのだから。

「戦闘中だけだな。キリトが冷静なのは……」
「う、うっさいなぁ! あ、あの時はやっぱり、動転してたんだよ……。それに、カーディナルって、性格悪いし」
「……まぁ、それは否定しないが」

 カーディナルは、かの天才が作り上げた。
 限りなく現実世界に似せて作った世界が、この仮想世界(VRMMO)。だからこそ、全てが所謂ご都合主義には出来ていないだろう。――……現実とは そう言うものだから。
 そもそも、今回のクエストに関しても、そうだ。
 スローター系のクエストを用意したり、それが全くの(プラフ)で欲に目が眩んでしまったプレイヤー達のおかげで、世界が壊れかけた。昨今では、情報の拡散速度が圧倒的に早い為、翌日には概要の全てが周りそうであり、色々と賛否が起こりそうだ。

「あはははっ、結果おーらいだよ?」
「そうだね。皆無事だったし、今回のクエストも……」

 笑顔で包まれている。

 レイナが、そして アスナが この空を見上げた。氷に閉ざされた世界に温かみが生まれようとしている。

 そう、地底世界ヨツンヘイムの天蓋中央に深々と突き刺さっていたスリュムヘイム城が落下し始め、
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