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ガールズ&パンツァー SSまとめ 西住みほと角谷杏(暴力シーンあり)
その1
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「んなこと言ってるとあんたたち、この学校にいれなくしちゃうよ」
 西住みほが香道を選択した? 冗談じゃない、この学校に戦車道やってる人間は他にいないんだ。
 西住がやらなきゃ、うちの学校は終わる。
「脅しじゃない、会長はいつだって本気だ」
「そーそー」
 かーしまの言う通り。お友達と一緒に手を繋いでやって来ても無駄だよ。
 絶対に戦車道やらせるんだ……さもなきゃ……。
「いられなくするって意味さぁ、わかる? 西住ちゃーん」
「……」
「退学処分。転校なんて生易しいもんじゃないからねー。その2人含めて、人生変わっても知らないよ」
「「そんな、ひどい!」」
「外野は黙ってて、これは私と西住ちゃんの問題なんだから」
 干し芋を袋から1切れ取り出し、口に含む。
 甘味が口の中に拡がるまで噛み続けていると、それまで俯いていた西住が顔を上げ、私を見つめる。
「武部さん、五十鈴さん、ありがとう……会長の言う通り、これは私の問題だから……。あの、二人で話をしたいです」
「人払い? いーよ。……小山、河嶋、この2人を連れてちょっと出てってくれないかな」

 生徒会室には私と西住みほの2人だけが残った。
 私は椅子から身を起こし、西住の横に近づくと背中を叩いてから、背のびして肩に手を回す。
「西住ちゃん、やってくれるよね、戦車道」
「嫌です」
「さっきも言ったよねー。あの子たち、同じクラスの武部沙織と五十鈴華でしょ、あの子らともども……しちゃうよ」
 小さい声で耳元でそう囁くと、西住の声のオクターブが低くなった。
「……武部さんも五十鈴さんも、関係ないです」
「そうはいかないよ。連帯責任だね、連帯責任。戦車道やってくれなきゃあんたと一緒に退学にしてやる……それに」
「……?」
 私は、この女……転校してきた西住流戦車道家元の次女……西住みほに、本当の事を話してやる。
「実はさ、戦車道の全国大会で優勝しないと、この学校無くなっちゃうんだー。生徒も、職員も、働いてる人たちも、みんなみーんな……ここにいられなくなる。西住ちゃーん、あんたの両肩にかかってるんだ。大洗学園艦、3万人の運命がさ」
 ふふ、肩が震えてる。去年はフラッグ車から逃亡し黒森峰敗退の戦犯になったとはいえ、西住流は西住流。
 この子に頼らないと後がない以上、脅してでもすかしてでも、絶対にやらせてやるんだ……。
「無くなればいいじゃないですか」
「そうそう……え、なんだって?」
「会長は、わたしひとりに3万人の運命を背負わせる気なんですか?」
「はぁ? なに生意気言ってるの西住ちゃ……」
「帰ります。もうこれ以上はお話したくありません」
「おい西住、お前!」
 私の手を払いのけ、部屋から出て行こうとする。
「この学校が廃校になってもいいのかっ!」

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