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ほね・骨 ・Bone!!〜【30万人の骸骨が、異世界に移住した結果がこの有様だよ!】
白い骨Lv∞(測定不能) 
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る。
ワルキュラの何十万にも及ぶ(スケルトン)の軍勢みたいに……生きた人骨にさせられ、死後の安息もなく、ワルキュラに奉仕する生活を永遠に繰り広げ――
こう考えた途端に、セイルン王の頭の血管が切れ、身体が倒れた。
明らかに日頃から溜め込んだストレスが原因だった。

(死んだ後は天国に行きたい……誰かワシを助けて……)







「この人間、良く倒れますよね。病気でしょうか?」

砂漠に仰向けに倒れたセイルンの顔をつついて、ルビーは言った。
ワルキュラは悲しそうな顔……骨だから表情はなかったが、申し訳ない気持ちになっている。

(しまったな……きっと、砂漠の気候が酷すぎて倒れてしまったのだろう。
アンデッドになってから、こういう苦しみを忘れてしまうのが俺の欠点だ)

初老のお爺さんの体調をもっと配慮すべきだった。
砂漠は死の世界。そんな所に生者が入ったら倒れて当たり前。
なんと悲しきは、ひ弱な人間の身体。同情するしかない。
きっと熱中症が倒れた原因だろう。

(そうだ、ダム湖を作れば、もっと気候が涼しくなってセイルン王も快適に生活できるはず)

ダムを作れば膨大な水資源を自由に使える事を意味する。
大量の水は、気候を安定させ雨を降らせる。
この砂漠に覆われた大地は、緑豊かな森林地帯になるだろう。
そうワルキュラは思い描いた。塩害とか、無数の問題が発生するだろうが、それは全部、日本人に放り投げれば良い。
餅は餅屋に頼むように、ダム工事も建設業者に任せれば良いのだ。

(そんで、農民達は俺に良いイメージを持って、称えるに違いない……ダム建設計画は完璧すぎる……。
邪神というイメージは綺麗さっぱり消えて、俺を苛めようとする奴は減るはず……)

良い気分になったワルキュラ。砂漠の優雅な時間を使い、過去をゆっくり振り返った――

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