第10章 エル・ファシル掃討作戦 中編-A
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山岳部の中でも最も険しいところで、森林限界を超えているので我々を隠してくれるような草木はほとんどなかった。
俺の小隊の斥候分隊長であった、カナル・デューダー伍長が先頭を警戒しながら歩く。
歩くこと2時間
聞きなれない航空機の音がした。
するといきなり大尉が
「全員その場で伏せろ!」
と命令した
その場で伏せた俺はなんでだろうと思っていたがその疑問はすぐに解消された。
というのも、伏せてから15秒くらい後であっただろうか俺たちの頭上をワルキューレが4機編隊で飛び去っていったのだった。
航空機の音だけでワルキューレと判断した大尉もさることながら、航空基地が近いことは明確であった。
そして、起き上がった瞬間だった!
私の前にいたカナル伍長がいきなりこちらに倒れこんできた。
一瞬何が起きたかが検討もつかなかったが伍長の胸部を見た瞬間に全てが明らかになった。
誰かが
「狙撃手!」
と叫んだ瞬間に我々は岩の陰に隠れた
狙撃は単発的に撃ってきており
しかも、複数方面からであった。
しかし、そんなことで慌てる我々ではなかった。
デアデッケン大尉はすぐに対策を実行した。
大尉と俺を含めた7名の狙撃手が12.7mm大口径狙撃ライフルで射撃する傍ら足の早い1等兵2名が囮になって狙撃をおびき寄せるものだった。
残る隊員は援護射撃を行うことになった。
囮隊員のクライフ1等兵にゴーサインを出すと1等兵は全速力で岩の山道を遮蔽物の岩めがけて走って行った。
1等兵が走り始めてから3秒としないうちに狙撃手の位置がわかった
スコープが反射したのだ
条件反射的に狙撃ライフルをぶっ放す
しかし、弾丸は外れたようだった。
隣のいた観測手のグスタフ軍曹が報告してきた。
失敗だった
しかし、それから10秒後デアデッケン大尉の無線から俺が撃ち漏らした1名射殺を報告してきた。
開いた口が塞がらなかった。
早くそこから離脱したい一心で索敵する
敵がいそうな見当がついた草むらへ照準を合わせる
1等兵に再びゴーサインを出す
反応はすぐだった
草むらからギリースーツを着た帝国軍狙撃手が顔を出し、狙撃ライフルを構えた瞬間だった
俺は息を吸って止めて1、2、3と数えて奴の耳の下に照準を合わせて引き金を引いた!
風はほぼ無風
しかし、彼我の距離は2kmちょいだった
重力なども計算に入れてぶっ放した
そして、グスタフ軍曹が
「着弾!」
と報告してきた。
結局俺はその後2名を新たに射殺しデアデッケン大尉は3名を加えた
その狙撃手狩りは30分で幕を閉じたようにみえた。
デアデッケン大尉が前進を命じた瞬間だった!
いきなり大尉がこちらに倒れてきたのだ!
大尉は肩を負傷しており、俺は
「全員その場で伏せろ!
狙撃手だ!」
なのがなん
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