イライラ兵長とドキドキな私 9 リヴァイside
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ジャンとハルカは、堪えきれず食堂から出ようとする。
……俺も、見てらんねぇ。
俺も出ようと少し体を動かした。
「おーっと! ハルカ、ジャン? どこに行こうとしてるのかな!? こんな良いものを見ていかない、って訳じゃないよね?」
ガシッ、と二人はハンジに捕まった。
「ねー? 見ていくでしょ、リヴァイ?」
笑顔で俺に向けるハンジ。
「……チッ」
俺は諦めた。
ベルトルトとライナーは無視して再びエネを見る。
心にモヤモヤとした感情が沸き上がる。
エネはゆっくり手を伸ばし、エレンの頬に優しく触れる。その手はエレンの唇の方へ移動し、ふくらみを指でなぞった。
見ているとモヤモヤから段々イライラしてきやがる。
何なんだ、この気持ちは……!
分からねぇから、さらにイラついた。
「うーん……もう少し見ていたいけど、残念ながらそろそろ元に戻りそうだ」
そんなハンジの言葉に反応する。
あ?
やっと薬の効果が切れるのか?
ふと最初に浴びたベルトルトとライナーを見る。
ちゅ、ちゅぅ…ちゅっ。濃厚な口付けの最中にパチッと目が覚めた。
「「…………うわぁぁっっ!!」」
2人は勢いよく離れる。
あとはエネだな。
エネは目を閉じ、そっと唇をエレンに差し出していた。
エレンは、というと__顔を真っ赤にし、口をパクパクさせるだけで行動に移していない。パニックになってるのが容易に分かった。
そんな何もしてこないエレンに痺れを切らしたエネは踵を上げて、つま先立ちになる。
あごをあげ、唇をエレンへ寄せてゆく。
3センチ…………
2センチ……
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