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黒を纏う聖堂騎士団員
16.星空の下で。
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綺麗な夜。
修道院のハゲ達は寝静まり、エイトたちも寝てしまいました。
見張りすらいない不用心な修道院内を歩くのは、マルチェロとクロノスぐらいでしょう。
あぁ、夜に出会う美男美女。
マルチェロは美男って言うにはちょっとばかり歳が怪しいですが。

「何の調べものをしていたかは知らないが、疲れてないか?」

クロノスはマルチェロに話しかけました。
月光の下、何気ない会話が互いを引き寄せあうはずが、なぜかマルチェロは・・・

(あの装備品はクロノスには不似合いではないか?
すばやさに影響が出そうな格好ではないか。
装備品とはステータスと本人の体力に沿い、使いやすくバランス的なものを選ぶべきだ)

少しは女性に興味もて!!
健全18歳男子やククールの方がまだマシだぞ。
結婚したエイトなんか素晴らしいじゃないか。
そんなに装備品を見るか?
はぐメタシリーズになったからって?

「こんな日はあの日のことを思い出すな」

マルチェロはあの日のことを思い起こします。
ベホマをあれからマルチェロは覚えられてません。
クロノスより使えなさすぎる。
とりあえずマルチェロは思い出に浸ります。やっぱり歳かM字ハゲ。

「ゴルドを壊したマルチェロのことを」

マルチェロは一気に青ざめました。
そりゃ彼にはあれは黒歴史ですから。
たった一人で四人を相手に市民の前で戦い、格好つけておいて負ける。
しかも・・・・・・

ゼシカのスーパーハイテンションのマダンテ一撃KO。

思い出したくもない、記憶封印適応レベルの黒歴史!!
なぜ、この雰囲気からその話になるのかマルチェロ、理解不能!!

「・・・・・・」

「いや〜マルチェロを助けたククールが革手袋してたから、よく落ちなかったなって聞いたんだ。
そうしたらあいつ、『兄貴とオレの愛だ』って言うんだ。」

「・・・・・・」

「謎だろ?マルチェロに嫌われてたお前がよく言うぜってな。
ククールのやつ・・・『修道院にいたときは押してダメなら引いてみろ・・・だ』
と言われた。あれはそういう趣味か?」

「・・・・・・」

「しかもマルチェロからの指輪をプロポーズにするってなんなんだよ」

「・・・・・・」

クロノス、とまりなさい。
マルチェロが話を聞いていません。
何を考えていたって?
クロノスも女性同様に、お喋り好きで男より強いんだと再確認してました。
女は器用ですからね。

「そういえば、何故クロノスは私に会いに来たんだ。
ククールやあの青年がいれば、生きるには困らん。
むしろ、私は邪魔なだけではないか。
私をニノ大司祭に・・・いや今は法皇に渡すつもりか」

「ならすでにしてる。
お前なら知っている気がしたんだ」
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