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ドリトル先生北海道に行く
第一幕その十一

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「あら、いい場所に行くわね」
「あっ、サラは北海道に行ったことがあるんだ」
「ええ、あるわ」
 その通りという返事でした。
「家族でね」
「そうだったんだ」
「そうなの、それで楽しんできたわ」
「いい場所なんだね」
「食べものも美味しいし」
 先生もこう言うのでした。
「日本の中でも指折りの場所よ」
「沖縄についてもそう言ってなかった?」
「ええ、言ったわ」
 そn通りという返事でした。
「だって本当にいい場所だから」
「だからだね」
「あそこについても言ったわ」
「そうだったね」
「いや、本当にね」
 それこそというのです。
「北海道もいい場所だから」
「僕も楽しめばいいんだね」
「兄さんは旅行に縁があるけれど」
 何しろ月まで行ったことのある人です、本当に旅行によく行く人です。
「北海道も行って来てね」
「そして楽しんでくればいいんだね」
「そうしてきてね」
「それじゃあね」
「ただ、とにかく美味しいものが多過ぎて」
 そしてというのです。
「どれが一番かは決められないわよ」
「そんなに多いんだね」
「全部食べようと思ったら駆け足よ」
「じゃあ本当に食べ過ぎることになるね」
「健康には気をつけてね」
 食べ過ぎた後の肥満にはというのです。
「私から言うのはこのことよ」
「それじゃあだね」
「ええ、そういうことでね」
 ここまで言ってでした、サラは最後に言いました。
「お土産忘れないでね」
「うん、イギリスまで届けるよ」
「私のことじゃないわよ」
 自然と声をむっとさせたサラでした。
「勿論送ってくれたら嬉しいけれど」
「あれっ、どういうことかな」
「気付いてないならいいわ、とにかく楽しんできてね」
「それじゃあね」
 そのことは頷いてでした、何はともあれ旅行に向かう先生でした。
 ですがその時でもでした、十時と三時にはです。
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