暁 〜小説投稿サイト〜
龍が如く‐未来想う者たち‐
秋山 駿
第三章 手駒と策略
第一話 夢と野望
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間違いない、写真で見た足立だ。
突きつけられているのは、先程喜瀬が投げ捨てた銃だった。


「初めまして……秋山さん、ですね。足立といいます。麻田から話は聞いていますよ」


メガネの男、足立はそう言うと、躊躇無く銃の引き金を引いた。
パァンと乾いた音が響いたかと思うと、突然足に激痛が走る。
ダラリと流れた血が自分のモノだと理解してようやく、足を撃ち抜かれたのだと理解した。


「あ、秋山さんっ!!」
「安心してください、お嬢さん。死にはしません。ただ足を使って戦うと聞いたものですから、少し大人しくしてもらっただけです」


激痛に耐えられず、その場に崩れ落ちる秋山。
足立は喜瀬のもとに歩み寄ると、互いに頷いた。


「作戦は成功やったな、足立」
「お前のお陰でもある。これで邪魔者は消えた」


痛む足を押さえ、遥を見る。
遥は唇を噛み、首を横に振っていた。
逃げて、そう伝えるかの様に。
だが秋山も同じく、首を横に振った。

諦める訳にはいかない……。


「喜瀬ぇっ!!足立ぃっ!!」


立ち上がろうとした矢先、怒りに満ちた声が背後から飛んでくる。
叫びに近い声の(あるじ)は、いつの間にかそこにいた大吾だった。


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