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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―パートナー―
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遊矢・レイペア:セットモンスター リバースカード×2 《パートナーチェンジ》 LP8000

剣山・明日香ペア:《ミスティック・エッグ》 LP8000


「わたしのターン、ドロー!」

 ……ざわめく観客や俺たちを完全にスルーしながら、またもやレイがカードをドローする。全てはレイのコンボによって発動された、効果処理というかカードの効果自体が珍しい、永続罠《パートナーチェンジ》が全ての原因だった。

「頑張ろうね、遊矢様!」

「あ、ああ……」

 そんな太陽のように眩しい笑顔をしてきても、何と答えていいやらこちらが困る。俺のデュエルディスクにセットされた扱いの、レイから渡された永続罠《パートナーチェンジ》の効果を見て、そもそもどうしてこうなったのかを考える。

 相手のフィールドにセットカードを移す《恋文》。相手のセットカードを強制的に発動する《強制発動》。そして件の《パートナーチェンジ》により、俺のパートナーが明日香からレイへと移った。この自作自演――もとい、本人曰く《恋する乙女コンボ》により、レイと明日香の立ち位置が入れ替わった。そして本来、次なるターンは明日香の筈だったため、ターンが移行しても再びレイのターン、という訳となり。

「わたしは《ミスティック・ベビー・ドラゴン》を召喚し、バトル!」

 そして明日香と剣山のフィールドには、レイが召喚した攻撃力0のリクルーター《ミスティック・エッグ》のみ。新たにモンスターを召喚し、そのモンスターへと狙いを定める……流れと盤面は、完全にレイに支配されていた。よくわからないうちに。

「《ミスティック・ベビー・ドラゴン》で、《ミスティック・エッグ》に攻撃! ミスティック・ベビー・ブレス!」

「きゃぁ!」

明日香・剣山LP8000→6800

 兄貴分としては、妹分の成長を喜ぶべきか――などと考えていたが、ダメージを受けた明日香の声によって現実に引き戻される。いつまでも呆けている暇ではないのだ。とにかく、メルヘンチックな小さな竜、《ミスティック・ベビー・ドラゴン》の攻撃が炸裂し、その効果の発動条件を満たす。

「エンドフェイズ、《ミスティック・ベビー・ドラゴン》と、破壊した《ミスティック・エッグ》の効果を発動! それぞれ対応したモンスターに進化するよ!」

 そのどちらもが、エンドフェイズという微妙に遅いタイミングだったものの。戦闘破壊した時と戦闘破壊された時、という発動条件を満たし、レイのフィールドにそれぞれ《ミスティック・ベビー・ドラゴン》と《ミスティック・ドラゴン》となって舞い戻る。レベルアップモンスターに似た独特の動きを見せながら、これでレイのフィールドは――いや、俺たちのフィールドは、いきなり攻撃力3600を誇る大型モンスターが陣取っ
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