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ドリトル先生北海道に行く
第一幕その四
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「ただ夏休みに旅行に行こうと思いまして」
「そうなのですか」
「家には大学生の男の子の同居人と動物の皆がいます」
「動物の皆とは」
「はい、犬に猿にです」
 先生はお家で一緒に住んでいる動物の皆のこともお話しました。
「彼等も一緒にです」
「旅行に行かれたいと」
「そう考えています」
「そうですか、お馬さんやあのオシツオサレツというですね」
「滅多にいない生きものですが」
「はい、私も名前は聞いていますが」
 社員さんはこれまでの事務的な表情から驚きのそれになって述べます。
「まさかご家族とは」
「アフリカに行った時に知り合いまして」
「それからですか」
「一緒に暮らしています」
 先生は社員さんにごく普通の表情でお話します。
「彼も旅行に連れて行きたいのです」
「そうですか」
「何処か行くことが出来れば」
「わかりました、今から検索しますね」
 社員さんはオシツオサレツのことには驚きましたが元のお仕事をする時の表情になってです、そのうえででした。
 ご自身の前にあるノートパソコンから検索してです、そしてすぐにです。
 先生にです、こう言いました。
「北海道の札幌と函館のホテルが空いていますが」
「北海道ですか」
「はい、そしてです」
「そしてですか」
「貨物便と一緒ですが」
 それでもというのです。
「八条鉄道の神戸から北海道に行く電車で」
「席が一つ空いていますか」
「はい、ですが動物の皆さんはです」
 彼等はというのです。
「その電車では客席には乗れません」
「動物はですね」
「同乗出来ないです、ですが」
 それでもというのです。
「貨物用の車両が一つ空いているので」
「そこにですね」
「動物の皆さんに入ってもらって」
 そうしてというのです。
「移動出来ますが」
「行きはですね」
「帰りもあります」
 社員さんは笑顔で先生に答えました。
「ですから」
「行きも帰りもですね」
「電車で行くことが出来ます」
「北海道まで」
「函館までそれで行かれて」
 そしてというのです。
「札幌まではまた電車を使われるか」
「若しくはですか」
「車両を使われてはどうでしょうか」
「車両もありますか」
「はい、八条運送にです」
 こちらも八条グループの企業です。
「動物の皆さんの移動をお願いして」
「そうしてですね」
「移動されてはどうでしょうか」
「わかりました、少なくとも函館まではですね」
「貨物列車で移動出来ます」
 社員さんはこのことも約束しました。
「貨物便ですが客席もあり」
「そこで、ですね」
「お客様はくつろいで移動が出来ます」
 このことも安心していいというのです。
「鉄道の旅も楽しめます」
「それはいいですね」

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