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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第9話 感知
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いたり閉じたりしていた。
「何をしているんですか?」
「んー……どうもなチャクラがうまく扱えなくてな」
サソリは先日の自立式傀儡を運ぶ際に感じたチャクラの弱弱しさを冷静に分析している。
「何か抑えつけられているみたいだ」
サソリは自分の身体を触りだして、不都合な部分がないか把握していく。
「!?」
サソリは腹部にチャクラを集中させた時に重怠い感覚が走り目を開く。
「ん……!!?これは五行封印か?」
腹部に施されていたのは封印術の一種である五行封印であった。
これをされてしまうとチャクラをうまくコントロールすることが困難になってしまうものだ。
「ごぎょうふういんですか……?」
「そうみたいだな。どうりでチャクラがうまく出せないと思ったら……」
サソリは少し落ち込み顔を俯かせる。
そして封印を解除するために、右手にチャクラを集中させた。
「あまり難しい封印術じゃねえし、これでいいだろ」
サソリの指が青色の炎に包まれたようになると、そのまま自分の腹部へと突き刺した。

五行解印!

サソリの身体から堰を切ったようにチャクラが流れ始めて、少しの時間で血色がみるみる改善されていくのが初春には分かった。
「おお!!すごいですね(よくわかりませんけど)」
初春は興奮したように声をだした。
椅子から立ち上がって手をパチパチと鳴らしていると、初春のポケットに入っている携帯電話が鳴りだして、電話口にて出る。
「はい、あっ!!木山さんですか!……はい、実はレベルアッパーの件で報告したいことがありまして……はい」
と初春はサソリに頭をペコペコ下げて、病室から出ていった。
1人残されたサソリはベッドから起き上がり、窓の外を眺める。

チャクラを開放したが、何かしっくりこない。
前に使っていたチャクラの性質とは違うような気がしてならなかった。
まるで、チャクラが入っている扉の鍵を開けたが、今度はその開け方がうまくいかないような気がする。
確かに開けようとすれば少し開くのだが、それは扉が少し開いてその隙間から漏れ出しているに近い。

チャクラをコントロールするには、本人にとって出しやすいイメージを伴うことが多い。
例えば、円錐をイメージしてその先からチャクラをひねり出すのが合致しやすい人もいれば噴火のように頭の先からチャクラを出すというイメージがある。
サソリは身体の中心、というよりは心臓部にある球状のチャクラ球から指先へと浸透させるイメージでコントロールをしていた。
しかし、現在の身体ではイメージに連動とは行かずに気持ちだけが先行する。
まるで、遠い日に新鮮に感じていた気持ちを思い出そうとしても思い出せない、歯がゆさに近い。
うまく表現するのが難しい。自分でも掴めていないからだ。
傀儡製作からどれくらい遠のい
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