暁 〜小説投稿サイト〜
やはり俺の青春ラブコメは。
一色いろはは祝ってもらいたい。B
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学校を後にし、一色いろはに連れられやって来たのはピンク色の看板がチャーミングなパンケーキ屋さんだった。何、今からここは入るの?
「おい、一色、ホットケーキくらい俺が焼いてやる。だからここはよそう。多分ミルドラース住んでるぞこれ。」
「は?何で今青い狸がでてくるんですか。先輩ただでさえ浮いてるんですからちょっと黙っててください。」
お前どんな聞き間違いしたんだよ。てかその青い狸は浮いてるかも知れないが俺は浮いてねぇぞ。浮いてるのはお前らの方であって…
「2名様ですね?ではこちらのお席へ」
にこやかな店員にいざなわれ、言われるがままへ席へつく。
「ご注文がお決まりでしたらこちらの…」
女子がこのようなふわふわした店に来たがるのはなぜだろうか?ふわふわした店で甘いものを食べる自分かわいいか?なら俺は…
「カレー大盛り福神漬けなしで」
「はっ??」
恐らく福神漬けあたりは一色の声に阻まれてしまった。言い直すか。
「福神漬け…」
ドンっ?? 俺のスネが鈍く響く。誰だ俺のスネを蹴ったのは。一色か?店員か?怒らないから出ておいで。
「カレーはけっこうですから。三種のベリーのパンケーキ1つとアイスコーヒー2つ。以上で。」
店員は苦笑いしながら去って言った。
「先輩。確かにここのカレーはおいしいです。私も先週ここで三カレーですし。でも今日はパンケーキにしましょう。」
一色が淡々と言う。いや、お前カレー食ってんのかよ。
10分後、先程の店員がパンケーキを運んできた。皿の上には5枚のパンケーキ、鮮やかな赤色のベリー、そして生クリームがタワーのように積まれている。
「先輩??めっちゃ美味しそうですよ、これ??早く食べましょう!」
「おお。いや、本当すげぇな。」
今まで食べたことのあるホットケーキとの違いに感動しながら一口目を頬ばった。パンはまだ暖かく、ふわふわの食感を残している。そして生クリーム。驚くほど甘さ控えめなのだが、奥にわずかなミルクを感じる。ママ…?? この味なら大量に盛り付けられた生クリームも食べられるわけだ。
パンケーキを食べながら談笑し、気付くと一時間がたっていた。
「そろそろ行きましょうか〜。」
「おお。」
テーブルの端に置かれた伝票をとり、レジへ向かった。一色はさっさと外へ出て向こうを向いている。まあ元々出す気だったから良いのだが…。俺は支払いを済ませ、一色の元へ向かった。
「二千円くらいですかー?じゃあ千円出しますよ。足りない分は私に免じて許してください(てへっ)」
最後のてへっは良く分からないが思ってたほど悪女ではないようだ。
「いや、いいよ。」
「だめですって??いいから受け取ってください??」
「いや、いいから…」
「じゃ、じゃあ…私半分出すので、その代わりまた今度どこか連れてってください!」
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