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忘れ去られし古伝
二説目…
KNOCKIN ' ON HEAVEN 'S DOOR
9話

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拙者は、皆を守れなかったか。

だが、心地好い。

皆、笑っておった…く…もう、死ぬのに…
拙者に笑っておったな…

最期の意地。
この、我が友の血を吸い、皆の覚悟を受け継ぎし魔の刀と共に。

ただの肉の塊になり、なりえた、、うぐ、、
友が為に。








神々の圧倒的な数と力により、この隊は全滅しておる。

皆、一つ一つの仕事を終えて、よくやったなと。
互いに誉め合うような…
そんな、職人達のような笑顔じゃった。

五体をバラバラにされても、笑顔だけは。

友の為に死したあの、誇らしい笑顔だけは。


畜生にも劣る無惨な肉への行為も!
天使が奏でる、あの地獄の拷問も!


変えられなかったという。




その噂を風の便りに聞いた、あの炎剣の持ち主は寂しそうに、、
そして悔しそうに言っておった。





奴なら心配ないさ。

人間には、死場所てもんがある。
中々、そこに行ける奴はいないんだぜ?

奴は、それを見つけたんだ。
自分が望んだ、そういう所さ。
じゃあ最期はよお。

いい顔で逝ってただろうなあ…







そんな中、あの魔刀だけは、違っておった。

友達の血を吸い、、
さらに持ち主の血をも喰らい、、

それだけの呪われた武具と思われたが、魔刀は主の死を認めなかった。
魔刀は、意志を持つ。


刀もまた、主に惚れたのであろう。


その意志は、数々の命を吸ってきただけあり、、
実に強大であった。

主を生き返らせる程の。
 

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