お気に入り兵長と気遣う私 2
[8]前話 [2]次話
兵長の部屋に入るとリヴァイ兵長は口を開いた。
「そこにあるのを使え」
兵長は、あごをしゃくってみせる。
その方向に顔を向けると__
コーヒーや紅茶の道具が沢山あり、コーヒーの豆も何種類か置いてあった。
「……俺はやる事がある。その間お前はコーヒーを淹れろ」
そう言ってリヴァイ兵長は机に向かい、椅子に座ると仕事をし始めた。
一方、私は……
粉で作るか、豆を挽いてから作るか悩んでいた。
「兵長、あの……粉か豆のどちらがよろしいですか?」
「好きにしろ」
「…………分かりました」
豆から作り始めると時間がかかるから、粉でやろう。
________
_____
カップにフィルターをのせて粉を入れる。そこに沸かしたお湯を注いでいった。コーヒーのいい匂いがしてくる。
よし、出来た!
私はカップを持ち、兵長の所へ行く。
「リヴァイ兵長、コーヒー出来ました。……ってあれ? 兵長……?」
リヴァイ兵長は机に顔を伏せていた。
「どうしましたか? 兵長、って寝てる………… 」
近付くとリヴァイ兵長の寝息が聞こえてきて、すぐに寝ていると分かった。机の上には報告書などの仕事が山ほどあり、手をつけていない物もあった。
もしかして徹夜で疲れてるのかな?
兵長が起きた時、すぐ目が覚めて仕事が出来るように、とコーヒーを机に置いた。
そして、私は茶色のジャケットを脱いで兵長の肩にかけた。
……リヴァイ兵長の寝顔を見ていたいけど、コーヒーを淹れる為に来ただけだから、それを終えた私はここに居ていい理由がない。
睡眠と起きてからの仕事に邪魔をしてはいけないと思った私は、兵長が起きないように小さな声で言う。
「では、兵長。私は部屋に戻ります。…………頑張って下さい、リヴァイ兵長」
そうして私は、兵長の部屋から出ていった。
……コーヒー、おいしく作れてるといいなぁ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ