お気に入り兵長と気遣う私 1
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「エネ、コーヒー淹れろ」
廊下でリヴァイ兵長とばったり会って、最初に言われたのがこの言葉。
私は、いきなりすぎる命令に戸惑っていた。
「……いいから俺についてこい」
リヴァイ兵長は、そう言ってスタスタと歩いていってしまった。訳が分からなかったけど、私は素直に兵長についていった。
辿り着いた先はリヴァイ兵長の部屋。
「中に入れ」
「え…… 」
「何だ、嫌なのか?」
「いえ、そういう訳では。ですが__ 」
リヴァイ兵長は最後まで聞かずに扉を開けた。
あぁ、やっぱり…………
リヴァイ兵長の部屋は塵一つなく、いつ見ても部屋全体が輝いている。
「綺麗すぎて入りづらいんですよ…… 」
リヴァイ兵長は、巨人を削いで浴びた血を念入りに拭き取ったり、使われなくなった旧調査兵団本部に行った時その場にいた人達全員で掃除させたりする程の潔癖症だ。
でも、部下の最期を看取るときは一切躊躇わずにその人の血塗れの手を掴み、その遺志を引き継ぐことを誓ったりと仲間思いな面もある人。
リヴァイ兵長は、先に自分の部屋に入り、扉を開けたまま私が入ってくるのを待っている。
少し躊躇っていると兵長の眉がピク、と動くのが見えた。
……リヴァイ兵長の逆鱗に触れる前に急いで入ろうっ!!
「し、失礼します!」
私は慌ててリヴァイ兵長の部屋に入った。
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