第三章
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「昨日寝たの二時間でな」
「殆ど徹夜でか」
「作ってるんだよ」
「必死だな」
「必死に楽しんでるんだよ」
「それでどんな感じなんだ?」
高津は古田が作っているその動画等の具体的な内容について聞いた。
「一体」
「観たいか?」
「ああ」
その通りという返事だった。
「今観られるな」
「携帯でな」
「じゃあな」
古田は高津にユーチューブでの自分のハンドルネームを話した、すると高津は自分の携帯を出して早速チェックした。
「ニコニコとかにもあげてるからな」
「そっちにもか」
「自分の動画にコラも乗せてな」
「結構やってるんだな」
「入試で忙しかった分な」
「今はか」
「ガンガンやってるさ、受験勉強やる前みたいにな」
それこそというのだ。
「本当にな」
「それでか」
「ああ、そうしてるんだよ」
「じゃあ見せてもらうな」
高津はユーチューブの方で観た、すると。
おばさんは絶叫しているがだ、その服は。
ピンクのチマチョゴリから韓流ドラマに出る様な派手なものになったり真っ白なものになったり。
何度も何度も変わる、そして。
背景を宇宙にしたり戦場にしたりだ、そのうえで絶叫をさせたり。
何かと色々遊んでいた、ただし。
チマチョゴリはそのままだ、様々な種類のそれだがチマチョゴリだけは変わらない。
その動画を観てだ、高津は古田に尋ねた。
「何かな」
「面白くないか?」
「いや、おばさん動かさなくてか」
「ああ、今回の動画はな」
「服と背景を変えたんだな」
「そうしてるんだよ」
「言ってる言葉を変えたりか」
そうしたこともしていた。
「何かと」
「どうだよ」
「無茶苦茶やるな」
「あのピンクのチマチョゴリだけじゃって思ってな」
おばさんのトレードマークになっている、だ。
「それでチマチョゴリをな」
「色々変えてみたんだな」
「韓流ドラマチックとかな」
見れば頭もそうなっている。
「それで背景もあれこれ変えてな」
「宇宙とかか」
「野球場もやっただろ」
「サッカー場もな」
「あれこれしてもな」
「おばさんは変えないんだな」
「あの人は主役だよ」
それも絶対に、というのだ。
「だからあえて動かしていないんだよ」
「場違いな服と場面か」
「台詞も変えたりな」
「よくこんなの考えついたな」
「あのおばさんまた出たのが嬉しくてな」
それでというのだ。
「ふと思いついてな」
「こうしたのにしたんだな」
「そうなんだよ」
「チマチョゴリも変えないか」
色々な種類でもだ。
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