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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-37
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ます」
「リンリンはね、私が引っ張ってきたんだよ。その才能を腐らせるのが惜しくてね」


 クロエの説明に束が連れてきた理由を補足する。蓮はそれぞれのメンバーの表情を窺ったが、否定的な意見を持つ者はいなかった。
 ちなみに鈴のプロフィールにはスリーサイズまで載っており、その数値と自分のバストサイズをぺたぺたと触って比べていたクロエがいたことは気にしてはいけない。決して自分の方が小さく悔しがっているところを見てはいけない。


「異論はないな……よし、割り振るぞ。実行部隊はスコールとナターシャ。それに鈴と後は黒兎部隊(シュヴァルツア・ハーゼ)の隊員を五名の八名とする。支援部隊はクロエとマドカ、それに黒兎部隊の隊員三名だ。通信士(オペレーター)を燈火とする。補佐に束だ。クラリッサは人員選出を頼む。呼ばれなかったものは、実行日当日に拠点集合。位置は追って連絡する。日にちは九月一日の十二時四十五分。……それぞれ今の生活に別れを告げろよ。あとはないな……当日まで解散だ。各々準備を怠るなよ」


 蓮が黙ると会議室からは次々人が出て行く。残るのは蓮、束、鈴の学園組。その三人も何も言わずにバタンと無機質な会議室から音を立てて出て行く。
 メンバーそれぞれが何を考えているかは分からない。それぞれの想いがあって亡国機業に属しているのだ。一番にそれを優先して動く。が、大きくまとめてしまえば、やはり全員が崩壊と再構築を望んでいるのかもしれない。だが、古今東西、急激な革新や革命は成功しないのだ。その先人たちの二の舞にならないことを祈るのみである。


 八月十九日のことだった。









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