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喧嘩
8部分:第八章
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第八章

「何メートルもジャンプしないと無理だし」
「そんなのできたらオリンピックに出られるわよ」
「余裕で金メダルよね」
 女子達がここでまた話す。
「そんなのできたらそれこそね」
「しかも二人共それなんて」
 考えれば考える程有り得ないことだった。そこまで行けば最早忍者漫画かかなり過激な格闘野球漫画か少林の少女の映画である。それか特撮だ。
「絶対に有り得ないし」
「じゃあ屋上にいるのは間違いないわね」
「そうね」
 あらためてこのことが話され確認されるのだった。
「絶対にね」
「じゃあ探す?」
 女子の一人がここで言った。
「二人。屋上の何処にいるか」
「ああ、それには及ばないだろうな」
「そうだよな」
 しかしそれは男子の数人によって否決された。一瞬にして。
「どっちみち出入り口はここしかないんだぜ」
「じゃあここに来るってことね」
「絶対にな」
 出入り口が一つしかない以上それは確実だった。若しここを使わないのならそれこそ校舎を飛び移るか縄か何かで降りるかだ。どちらにしろかなり非現実的である。
「それじゃあここで待ってるのね」
「そうすれば絶対に来るから」
「ああ、そうしようぜ」
 男子達は女子達に告げた。
「ここはじっくりとな」
「待ってな」
「わかったわ」 
 女子も賛成してこうして皆とりあえずは待つことにした。そうして暫くの間待っているとだった。不意にその出入り口の扉に誰かが近付く気配がしたのだった。
「来たぜ」
「そうね」
 皆すぐにわかった。そうしてすぐにすぐ側の物陰に隠れた。そのうえで彼等が来るのを見守る。やがてそのメインイベンター達が来たのだった。
「って!?」
「えっ!?」
 物陰に鮨詰めになって隠れている彼等はまず驚きの言葉を出しそうになったところで止めてしまった。本当に危うく出すところだった。
「何で!?」
「ってどうしてなのよ」
 何と二人はお互いの顔を見てにこにことしていたのだ。一時間程前のあの今にも戦争になりそうな剣呑な気配は完全に消えてしまって。
「何であんなに仲いいのよ」
「腕なんか絡み合わせて」
 実際にそうしていうのだった。いちゃいちゃしていると言っても過言ではない。
「これってどうしてかな」
「さあ」
 皆首を傾げるばかりだったがそれでもわからない。
「天変地異でも起こったか」
「それとも何かあったか」
「まあもっともあれがあの二人の正常な状態だけれどね」
 言ってしまえばそれまでである。実は二人の関係は本来はそうなのだ。しかし今日のあのどうしようもない魔闘気か瘴気を思わせる物凄い負のオーラを見てはだった。信じられないことだった。
「けれどな。あれって」
「何なんだろう?」
 そんな二人を見てもわからないもの
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