暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
共闘
[1/7]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
ウェンディside

「カミューニ・・・さん?」

私は聞き覚えのある声が聞こえ、目を開くと驚いてしまいました。そこにはジェラールやウルティアさんたちと同じ独立ギルド『魔女の罪(クリムソルシエール)』の一員であるカミューニさんがいたからです。

「ったく・・・ギリギリだったが、間に合ってよかったぜ」

私を片腕だけで抱え、ジルコニスの魔法から助けてくれた彼はそう言うと、私を地面にゆっくりと下ろしてくれます。

「なんじゃ!?貴様は」

突然現れたカミューニさんを見て、ジルコニスは目を細めています。それに対し、カミューニさんは私の前に立つようにして答えます。

「俺の名はカミューニ。限りなく滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)に近かった男だ」

その言葉を聞き、私はあることを思い出しました。それは、七年前の天狼島で、悪魔の心臓(グリモアハート)のマスター、ハデスと戦った時のことです。
シリルはそれまで、天空魔法と水の魔法を合わせて使ったことは、治癒の時以外ありませんでした。その理由は魔力の消耗が激しくなってしまうからです。
でも、あの時はなぜか、それをやることができていました。その要因は、誰かからもらったと言ってた滅竜魔法の魔水晶(ラクリマ)。それが誰からもらったのかは詳しく教えてもらえなかったけど、無限時計の時のカミューニさんの話や今の言葉を聞いて、ようやく私は理解することができました。
カミューニさんがあの魔水晶(ラクリマ)を持っていて、シリルにそれをあげたということなんでしょう。だから、カミューニさんは「滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)に近かった男」なんて言い方をしたのだと思います。

「ほほぅ。貴様も滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)か」
「フッ」

鼻で笑うように答えたカミューニさん。でも、今の彼は滅竜魔法が使えないはず・・・なのになんで、否定しないのかな?
私が一人そんな疑問を感じていると、カミューニさんがコソコソと私に耳打ちします。

「俺が滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)じゃねぇのはバレてねぇ。つまり、奴は厄介な相手が増えたと考えるはずだぁ。だから、俺が注意を引き付ける間におめぇが攻撃を加えろ。いいな?」
「は・・・はい!!」

そっか。この場に滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)が二人いれば、ジルコニスはより警戒しながら戦わなくちゃいけない。それに、カミューニさんの方が私より魔力が高いから、彼に意識の多くは向けられるはず。そうなると私が自由に動きやすくなって、攻めやすくなるっていう作戦なんだ。

「んじゃ、ちょっくら攻めてやるとすっか!!」

カミューニさんは気合いを入れるようにそう言うと、一気に加速してジルコニスに攻撃を繰り出そうとします。

「やらせん!!」

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ