「火竜と猿と牛」
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魔法評議会・ERA.
此処では評議員が集まり、妖精の尻尾の件で話し合っている。
「まーた妖精の尻尾のバカ共がやらかしおった。今度は港半壊ですぞ!」
「俺はああいうバカ共結構好きだけどな」
右目付近に特徴的な持つ男、ジークレインは腕を組みながら淡々と呟く。
「確かにバカ共じゃが有能な人材が揃っているのもまた事実」
同じく評議員のヤジマは妖精の尻尾の事についての意見は批判的ではない。
「痛し痒しとはこのことか‥」
「放っておきゃあ良いんすよ。あんなバカ達がいないと‥この世界は面白くない」
ジークレインは不敵な笑みを浮かべながらそう言い放った――。
そしてボスコの騒動も終り、ルーシィを連れた四人は大きく聳え立っているギルドの目の前だ。
「ようこそ! 妖精の尻尾へ!!」
「わぁ‥!!」
ルーシィは建物を見上げながら嬉しそうに声を上げた。
そんな中、ナツは扉を蹴って開け怒った様に「ただいまー!」とギルドへ入って行く。
「只今戻りました。ナツちゃんと手で開けましょうよ‥!」
その後ろからコハクとルーシィとミントが中へ入った。
ギルド内はと言うと‥。
お酒を飲む者や料理を運ぶ者やでとても賑わっており、口々に「おかえり」と返って来た。
「また派手にやらかしたなぁ。ハルジオンの‥‥」
男が言い終わらない内に、ナツのキックが男の顔面へ直撃。
「火竜の情報ウソじゃねえか!!」
「んなこと知るかよ!! 俺は小耳にはさんだ話を教えただけだろうが!!」
「んだとォ!?」
「やんのかコラァ!!」
二人は喧嘩になり、ルーシィはそれを見てポカーンとした表情で突っ立っている。
その喧嘩で被害にあったギルドの人達も混ざり、てんやわんやな状態だ。
「始まったね〜」
「ミント、これはもうほっときましょ」
コハクはミントを抱きかかえ、そそくさと被害が此方に来ない様に避難した。
「すごい‥あたし本当に妖精の尻尾に来たんだ‥」
ルーシィが不意に呟いたその一言は喧嘩の雑音で掻き消された。
「ああ‥? ナツが帰って来たって!?」
何故か極度の脱ぎ癖のあるパンツ姿のこの男はグレイ・フルバスター。
ナツに因縁があるのか自分から喧嘩に混ざって行った。
「この間のケリつけるぞナツ!!!」
「グレイ‥服」
「ああ‥しまった!」
それを眺め、服の事を指摘しているのはカナ・アルベローナ。
この女、大酒飲み。
「これだからここの男共は品が無くてイヤだわ」
と言いながらもカナは大樽で酒をグビグビ飲んでいる。
「昼間っからピーピーギャーギャー。ガキじゃあるまいし」
後ろから出てきた男はエルフマン。熱血で男気があり『漢!』と叫ぶのが特徴だ。
「漢なら拳で
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