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アインクラッド篇
movement T 白き夜のクリスマスソング
遺された言葉
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!?どうしてここに!!?」

出て来た俺達を出迎えたのは、悪趣味なバンダナを巻いた、野武士面のカタナ使いだった。

「いたのか、クラインさん。まぁ訳アリで。」

「訳アリって……ってそんな事よりアイツは!?キリの字はどしたぁ!!?」

「生きてますよ、ちゃんと。自殺も無い筈です。ただボロボロなんで圏内まで付き添ってやってください。」

「そうか……なら良かった。」

「じゃ、あとは頼みます。」

「おう!任せとけってんだ!!」

さらっとキリトの護衛を押し付けるも快く承諾してくれる。そのままここを後にした。





「はー、よーやく終わったー。」

「でも、よかったわね。何とかなりそうで。」

「ああ、ぶっちゃげ不安だったんだけどな。」

「でも、一時はどうなるかって気が気じゃなかったわよ。いきなり剣抜いちゃって。」

「悪い悪い。あ、お詫びってわけじゃねーけど……、」

そこで俺はストレージから一つのアイテムを実体化する。

「ほれ、クリスマスプレゼント。」

それは銀細工のネックレスだった。

「わぁ、綺麗。どうしたのコレ?」

「ああ、作った。」

「作った!?」

「うん、俺細工スキル上げてるだろ?」

そう、俺は細工スキルをとっている。何故か?シエラさんが店の内装を俺に押し付けてきたからだ。

「で、どうせだから自分用のマジックアクセサリーでも作ろうって思ったら結構いい感じのが出来てさ。折角だから渡そうかと。」

「へぇー。あ、スゴイ。AGLが10も上がるんだ。」

「おう、ミスリルから作ったからな。どうだ?」

「うん、ありがとう。」

瞬間、ソラは一瞬ドキッとする笑みを俺に向けて来た。直視出来なくて目を逸らしてしまう。横目で見た彼女の頬が赤く染まっているのは多分朝日が当たっているせいだろう。と、その時二人同時にメッセージが届いた。差出人はシエラさん。文面は

『クリスマスパーティーやるよ!直ちに店に集合!!』

「だってさ。行くか?」

「まぁ、予定も無いしね。」

そこで猛烈な空腹感が襲ってきた。考えてみれば一晩中飲まず食わずで戦ってたのだ。当然だった。

「じゃ、行くか。」

二人で転移結晶を取り出す。一瞬二人で笑いあってから、店のあるシリウスの街に転移した。


movement1 白き夜のクリスマスソング 了
2016,2,14
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