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新オズの腹ペコタイガー
第十幕その三

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「お腹ペコペコなんだ」
「それなら余計に都合がいいわね」
「ええ、それじゃあね」
「一緒に食べましょう」
 こうお話してでした、トトを入れた皆で一緒に食べるのでした。
 そしてその食事の後で出発しますがその進路についてです。トロットは考えるお顔になって言うのでした。
「さて、ウーガブーの国に行ったら」
「アン=アンヤコレヤ王女に会ってね」
「そしてお話をしてね」
 こう腹ペコタイガーにも答えるのでした。
「そのうえでね」
「林檎だね」
「まずはね」
 こう言うのでした。
「そこからよ」
「そうだね、しかしね」
「しかし?」
「いや、ウーガブーの国まで距離があるんだよね」 
 こう言うのでした。
「そのことが気になるね」
「そうよね、ウィンキーとギリキンの間にあって」
「そしてね」
 そのうえでというのです。
「かつてのオズの国の辺境にあった」
「そうした国だから」
「距離があるわ」
「そうなんだよね」
 腹ペコタイガーはさらに言いました。
「それまでに何かあったら」
「その時はなのね」
「戦うことになるのだったら」
 その時はと言う腹ペコタイガーでした。
「任せてね」
「虎の貴方になのね」
「うん、僕がいれば」
 それでというのです。
「何とかするよ」
「期待しているわね」
「それに僕がいてね」
 モジャボロも言います。
「ラブ=マグネットがあるから」
「ええ、それにモジャボロさんのお人柄で」
「僕は神様から誰とでも友達になれる幸福を授かっているから」
 ラブ=マグネットと合わせてです。
「その幸福からも難を逃れられるよ」
「そうよね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「安心して行こう」
「それじゃあね」
「距離はあっても」
 それでもとです、今度は腹ペコタイガーが言いました。
「その長旅を楽しむつもりで行こう」
「そうね、それだけの余裕があればね」
「楽しく行けるよ」
「そうよね」
「そうだよ、僕達の普段の旅を思えば」
 ここでトトも言いました。
「今回の旅は短い位だよ」
「そういえばそうね」
「そうだよね、僕達の旅はいつも大冒険だからね」
「今回の旅はその普段と比べたら」
「普通よ」
「そうよね」 
 こうお話するのでした、そしてです。
 皆で一緒にウーガブーの国に向かうのでした。そして。
 皆で夜は晩御飯の後は近くの川でそれぞれ身体を奇麗にしてでした。テントで休んで日の出と共に朝御飯を食べて。
 出発するとです、ウーガブーの道まで続いている煉瓦の道の上にです。
 一匹の大きなドラゴンがいました、モジャボロはそのドラゴンを見て言いました。
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