第二十一話 授業中その五
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「覗いてるんじゃ」
「男の子の話ないと思っていたらあんたまさか」
「えっ、まさか?」
今の御言葉にはすぐに反応してしまいました。それって。
「あの、私そういう趣味は」
「わからないわよねえ」
「ねえ」
御二人共急に意地悪な感じになって言い合いだしました。腕まで組まれて。
「案外ちっちも」
「女の子の方が好きだったりして」
「しかも年上キラーだったなんて」
「隅に置けないわね」
「私そんなのじゃありませんっ」
思わず必死に叫んでしまいました。
「私はノーマルです。男の子だけです」
「そんなのわかってるわよ」
「ねえ」
私が必死に否定すると先輩達の様子がすぐに元に戻ってしまいました。これってつまり。
「からかっただけよ」
「ちっちったらすぐにムキになるんだから」
「そんな、からかわないで下さい」
何かむっとした顔になってしまいました。それはそれで。
「私本当に言われているのかって思いましたから」
「だってちっちってねえ」
「すぐにこういうのに乗るから」
どうもそうらしいです。自覚はないですけれど。
「からかい易いのよ」
「可愛いし」
「可愛いって」
「とにかくね」
高井先輩が声をかけてこられました。
「私達のスタイルって何処で見てるの?」
「しかもいつもって」
佐野先輩も尋ねて来られます。この質問にはすぐに答えることができました。
「何処でってお風呂場ですよ」
「ああ、あそこね」
「あそこならね」
すぐに納得して頂けました。
「確かにわかるわよね」
「聞いてみればその通りよね」
「そうです。わかりますから」
私はまた先輩方に述べさせて頂きました。
「脱ぐ時や着る時に。御二人共全然太っていませんよ」
「だといいけれどね」
「何か奈良県の他の学校の娘達がね」
「奈良県の」
そういえば奈良県の高校のことは全然知らないです。おぢば、つまり天理市というのはそこだけで一つの世界って感じで。天理高校も天理高校で独自性が強いですから。
「ちっちは奈良県の他の学校の娘とお話したことある?」
「一応は」
部活とかで話したことはあります。一応は、ですけれど。
「けれどあまり」
「そうよね、ないわよね」
「公立の高校とは特にね」
「そうですよね。何か交流少ないです」
「あるっていったら親里高校とかよね」
「そこともあまりって感じ?同じ大教会の娘はいるけれど」
高井先輩と佐野先輩はお話されます。そういえば全然ないんです。
「ないわよね、やっぱり」
「天理高校って生徒も結構多いしね」
「それで奈良県の他の高校ですよね」
私はまたそこをお伺いしました。
「ええ、それ」
「その他の学校の娘達が言うのよ」
「はい」
先輩達のお話をお伺いしま
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