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夢のような物語に全俺が泣いた
もう一人の転生者
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ら、危険性はないと判断して先に進む。
そこへ―――

「そこの双剣士、止まれ」

後ろから声を掛けられた。

振り替えると赤い服装の男が立っており、俺に対して敵意を向けていた。
見たところ武器を持っていないようで、危険性を感じないために対応することにした。

「………誰だお前」

「お知り合いですか、ケイ様?」

「いいや」

ここまでの敵意を向けてくるとしたらソーマファミリア位しか思い当たらないが、この男の立ちずまいからしてそこそこに出来ると見える。

「そこの二人は関係無い。
9層へ行くなり好きにすればいい」

「え…でも…」

「…………ケイ様、どうしますか?」

何処か皮肉目いた言い方にベルとリリが焦りを持つ。

「…パーティーリーダーはベルだ。
リリはベルの補助をしてやってくれ。俺も用がすんだら追い付くから」

「…わかりました」

「ケ、ケイ…殺し合ったりは、しないんだよね?大丈夫だよね?」

「そんな簡単に殺し合いに発展してたまるか。
ほれ、取り合えず話から始めるから先に行け」

「…わかった」

ベルはリリと共に9層へ続く階段を下りていった。
それを見送った俺は男の方へ向き直り、改めて素性を問いた。

「で、お前は誰で、何のようだ」

「何、少しばかり勝手が過ぎるんじゃないかと思ってね…お節介だよ」

「お節介…?なんの話だ?」

「君が転生者だと言うことはわかっている。
彼らとオトモダチの間柄であると言うことも理解しているよ。
しかしだ、些か原作に干渉しすぎではないかね?
これでは先の未来は解らなくなってもおかしくはない」

成る程、こいつもまた俺と同じ転生者で、俺がその原作をおかしくさせている、と言うことか。
原作なんて知らないけど。

「それで?何が言いたいんだ?」

「警告だよ。これ以上原作に関与し、原作をねじ曲げるのなら排除しなくてはならないのでね」

「警告、ねぇ。
さっきから原作原作と喧しいが、お前はこの世界をアニメの世界とでも思っているのか?」

「この世界は現実。理解しているさ。
だが原作の流れがあるのもまた道理。ソーマ・ファミリアの件にしても、君は少々やり過ぎている」

「わからねぇな。
もしもそれが原作とやらに関係してるとして、原作を守らなきゃ行けない道理もないだろう。
そもそも知らない事に悩んでる事自体おかしな話だろうが」

「君が先程からつるんでいたのは紛れもない原作キャラだ」

「……で?」

「わからないかね?金輪際彼らと付き合うのは止めろと言っているのだよ。
君が彼らといることで、彼らにとってこれ以上ないイレギュラーなのさ」

「お前やっぱり勘違いしてるだろ。
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