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ガンダムビルドファイターズトライ 〜高みを目指す流星群〜
03 「高みを目指す者」
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かしないとね。この学校で足りない部員を集めるよりも簡単な気もするし。

「……にしても」

 あの先生、面倒事に巻き込まれるのが嫌なのかここの鍵を開けたら即行で職員室に戻ったわね。
 まあガンプラバトル部の顧問ってわけでもないみたいだし、バトルシステムとかは綺麗に保たれてたからいいんだけど。正直に言えば、下手に介入されてバトルがなしになるのはそれはそれで困るし。
 ひどいと思う人はいるかもしれないけど、あたしはガンプラファイター。経緯はどうあれ、ガンプラバトルが行われるなら多少なりとも興味を持つのは当然でしょ。
 そんなことを思っていると、閉まっていたドアが開いた。室内に入ってきたのはガンプラが入っているであろうケースを持ったミズシマ先輩。それに加えて、プラモデル部と思われる男子2人だ。

「どうやら逃げなかったようだね。その勇気だけは評価するよ」
「別に逃げる理由はないし、そもそも俺はファイターだ。バトルから逃げちゃファイターとは呼べない……ところでそっちの2人は?」
「うちの部員だよ。証人が多いほど勝負の結果で揉めたりしないだろうからね」

 先輩はあたしやヒョウドウさんが口を挟むとでも思っているのだろうか。
 確かにあたしは勝負が終わってから介入しようかと考えてはいる。けど不正でもない限り勝負の結果にどうこう言うつもりはない。
 ナグモくんは勝負事の結果はきちんと受け入れそうな気がするし、先輩が負けた場合の方が揉め事になる可能性が高そうだわ。先輩ってプライド高そうだし、あのふたりがちゃんとした証人なら面倒事にならなくて済むんだけどどうなることやら……。

「さて、無駄話はこれまでにして……さっそく始めようか!」

 そう言ってミズシマ先輩は手に持っていたケースを開けてガンプラを取り出す。まず目の入ったのは黄金色の輝き。Zガンダムに登場する百式をベースに改良しているようだ。
 全体的に装甲を鋭利な感じにしてるわね……赤いマントとか巨大な実体剣、それに盾を装備してるあたり騎士をイメージして改良したのかも。地区大会で結果を残してるって言うだけにそこそこの技術はあるみたいね。

「ふっ……どうだい? 美しく気高いだろう、僕の百式ナイトカスタムは!」

 確かに美しさや気高さがないとは言わない。……ただ、よくもまああそこまでナルシストらしさを出せるものだ。持ち主のせいで何かしらのフィルターが掛かっている可能性は否定できないけど。とにかくずっと見ていたいとは思わない。

「さあ、君も自分のガンプラを出すといい」
「言われなくても隠したりするつもりはないさ」

 そう言ってナグモくんは慣れた手つきでケースを開く。ケースの中からガンプラが取り出された直後、気が付けばあたしは
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