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ロックマンゼロ〜救世主達〜
第37話 理想郷崩壊
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ネオ・アルカディアのエリアX-2の玉座の間にてコピーエックスとハルピュイアが向かい合っていた。

これからする会話はコピーエックスがバイルをネオ・アルカディアに復帰させ、重役に就かせた時からずっと行われている物である。

「エックス様……まだ、あの男…バイルを信用されているのですか……?」

バイルのいない間に、コピーエックスに進言するハルピュイア。

全ては主であるコピーエックスをバイルから守るため、コピーエックスがバイルをいくら信用しようと、ハルピュイアはバイルを信用することは出来ない。

かつてバイルはダークエルフとオメガを造り、世界に大きな災いを齎した存在なのだ。

人間を守ることがコピーエックスの政策であり方針のはずなのにバイルやオメガのような危険な存在を放置している現状に納得がいかない。

特にダークエルフのことは個人的にも見逃せることではない。

「(奴がダークエルフを造らなければ、あの男にエックス様が破壊されることなどなく…いや、それ以前にエックス様は自らを犠牲にして封印されることもなかった!!)」

だが、この状況だからこそ自分のオリジナルの片割れであり、母であるルインと会えたのもまた事実なのだが、しかしそれを差し引いても現在の荒廃を招いた元凶の一人であるバイルを認めるわけにはいかない。

コピーエックスとてネオ・アルカディアの統治者として妖精戦争の悲惨な歴史を、そしてバイルの悪行は知っているはずなのだが、ハルピュイアの問いに対してコピーエックスは機械的に答える。

まるで与えられた台本の台詞を読むかのように。

「彼の追放は、正式な手続きを取らず実行された…。彼が行ったコとが、結果として、大キな悲劇を引き起こしたからといって…法律を無視して…彼を追放したことは、誤りだト思わないかい?」

「…………」

コピーエックスの言葉に対してハルピュイアは無言に徹する。

いくら心の中で当時の人間達がバイルを追放したのは“正しい”と感じていても。

「今回彼は、合法的にこのネオ・アルかでィアに復帰した。彼を排除する理由がどこニあるんダ。心配いらないよ。彼も過去の過ちから…多くの物を学んだ…。今度こそ上手くやるに違いなイ……。」

「ですが…!!」

諦めずに言い聞かせようとして、バイルからコピーエックスを守ろうと必死になってハルピュイアはコピーエックスに進言しようとするが、暗い笑い声が玉座の間に響き渡る。

「クックック…流石は、エックス様。」

ハルピュイアが声がした方向に視線を遣ると、何時の間にかバイルがいたのだ。

「このバイル、同じ過ちは、二度と犯しません。そう…二度と……ね。クックック…」

バイルはコピーエックスの元に寄ると、ハルピュイアの方を見遣り
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