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おぢばにおかえり
第二十話 二学期その八
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も思えません。
「だから。若しそんないんねんがあってもきっと」
「そうなればいいわね」
「いいわねって」
 自分でもどうしてここまで気になるかわかりません。先輩っていっても他人なのに。それでも先輩が言われるってことが嫌で。それで言うのでした。
「先輩だったら絶対」
「前から思っていたけれど」
 寮生の娘の一人にまた言われました。
「何なの?」
「ちっちってさ、本当に長池先輩のことになると必死になるわよね」
「そうよね」
 皆がそれに続きます。
「どうしてなの?一緒の部屋だから?」
「それでもかなり」
「だって。先輩にはいつもよくしてもらってるし」
 それがかなり大きいのは自分でもわかります。
「それに優しい方だし」
「ちっちから見ればなのね」
「ええ」
 他にどう言えばいいかわからない位。とてもいい人です。
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