アインクラッド編
平穏な日々
紅色との日 02
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なかったエギルさんやアルゴさん、それに団長も、やはりあなたを擁護した。 今更ながら、それを思い出しました」
ーーそれ以上言えば戻れなくなる
「そんな人たち全員に話しを聞き、そうしたことで益々わからなくなって……」
ーーやめろ
「ねえ、フォラスさん」
ーーやめろ
「あなたは本当に復讐を望んだのですか?」
ーーやめろ
「あの復讐は、本当にあなたが望んだものだったのですか?」
ーーやめろ
「あなたは本当に狂っているのですか?」
ーーやめろ
「フォラスさん」
ーーやめろ
「あれは、本当はアマーー「やめろ??」
ようやく口にできた拒絶は、大音量となって店内に響いた。
「やめろ……。 それ以上は、やめてくれ」
続いた声は自分でも驚くくらいに掠れていて、アスナさんに届いたかはわからない。
それでもどうにか声を絞り出して、今までの全てを否定する。
「違うよ、アスナさん。 僕は復讐を望んだ。 あれは僕が望んだ復讐だ。 キリトが何を言ったかなんて知らないし、外野が何を言ったって関係ない。 僕は狂っている。 僕は狂っている。 僕は狂っている。 だから復讐を始めたんだ。 だからアスナさんたちに刃を向けたんだ。 僕は、僕は……」
「そう、ですか……」
ブツブツと呟く僕に何を見たのか、アスナさんはそれっきり何も言わなかった。
その気遣いがありがたくもあり、同時に少しだけ苦しい。
違う。
僕は狂っている。
復讐を求めた。
僕が復讐を求めた。
だから、僕は狂っている。
狂っているんだ。
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