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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第45話 結末
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に、アルカードに捕らわれてしまう事を覚悟したその時。亞愛に纏わりついてた触手が、突如2つに分かれた。いや、切り離された、という方が正しい。


「…き 気をつけて亞愛。 ……この触手に捕まると血も肉もアルカードに吸収されちゃうわよ」


 亞愛が振り向いたその先には…、有り得ない人物が立っていた。

「200年の眠りで《あいつ》は腹を空かせている。 だから、下手に妖気を発すれば「餌」だと思われて… モカのように狙われちゃうわ」

 何度見ても間違いない。目の前にいる人物は、彼女(・・)

「……! う、嘘…… あ…あなたはこの手で真っ二つにしたはずじゃ… アカーシャさん!」

 そう、先程の次元刀で胴切りにした筈のアカーシャが立っていたのだ。その切り離された身体は間違いなく繋がっている。切り離されているのは、アカーシャが纏っている衣服のみだった。

「生憎丈夫な体でね……。 私は、真っ二つくらいじゃ私は殺せないわよ」

 動揺を隠せない亞愛だったが、アルカードであろうと、アカーシャであろうと、《真祖》である以上、亞愛にとっては 敵も同然だ。だからこそ、警戒をアカーシャに対しても強め、臨戦態勢を取ろうとした時だ。


「ごめんね亞愛… さっきはあなたのことちゃんと受け止めてあげられなくて」


 アカーシャは、明らかに殺意を持って攻撃をしてきた亞愛を許した。いや、最初から敵として見ていない。……娘としてしか見ていなかったのだ。

 亞愛は、警戒していたというのに、この一瞬で、自分の間合いに深く入られた事に動揺してしまい、亞愛は身を硬くした。

「……本当はもっと力になりたかったけど、このままじゃモカがアルカードに吸収されてしまう… あなただってそれは望んでないでしょ?」

 アカーシャはそれ以上は説得はしようとしなかった。
 だから、自分にとっては勿論、亞愛にとっても大切なモカを、愛するモカを救うために、亞愛に語りかけたのだ。亞愛にとっても、それは同じ。アカーシャと同じ思いだった。


 亞愛が、モカに対する愛情は、紛れもなく本物だった。……それには理由があるが、今はそれどころではない故に割愛する。


 アカーシャは、亞愛が戦闘の意志を解いたのを確認すると、少しだけ微笑んだ。
 そして。

「じゃあ これからの事… 今のうちにあなたにお願いしておくわね……」

 アカーシャは、亞愛の耳元で何かを呟いた。それは、今後の事。そして、これから起こる事。

 大切な事。


「な…何よそれ… どういう事!? それじゃ あなたはどうなるの!? それにモカは…」

 亞愛は、思わず取り乱しながら叫んだ。それほどの内容だったからだ。
 でも、アカーシャは ただただ穏や
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