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彼に似た星空
18.謝罪と懇願
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 ひどく夢見が悪い状態で、私は目が覚めた。身体に触れてみると、全身が寝汗でびっしょりと濡れている。自分に寝るまでの記憶がまったくないことが驚きだ。霧島に紅茶のレクチャーをしたとこまでは覚えているが、そこから先がまったく思い出せなかった。

 暗がりの部屋の中を見回した。霧島が黒霧島のボトルを枕にして雑魚寝している。反対側では相変わらず鈴谷がケツを上につき上げたうつ伏せの状態で痙攣している。ケツから煙が上がってないところを見ると、そこまで重症ではないようだ。

 それにしても嫌な夢を見た。思い出したくないあの日の夢だ。私たちの帰還が遅れたせいで提督が死に、頭に血が上った私のせいで、比叡と榛名という二人の大切な妹を失ってしまったあの日。私は愛する男性を守ることが出来ず、愛する妹達の命を奪ってしまった。

 冷房が効いてないせいもあるのか、部屋の中は少し蒸し暑い。記憶を辿って行くと少なくとも黒霧島を静かに飲んでいるときは冷房が効いていたはずだが……霧島か鈴谷が気を利かせて、冷房をタイマー設定にしておいたのかもしれない。

 それにしても、寝汗がじっとりと身体にまとわりついて気持ち悪かった。室温が高くなってきたせいもあるだろうが、非常に不快なジメジメとした感覚に全身を襲われていた。

「うう……気持ち悪いデス……」

 私は少し夜風に当たりたくなり、広縁に出た。この旅館の客室は広縁の窓が大きくとられており、そこから外に出ることも出来る。私はその広縁に出て、部屋と広縁を仕切る障子を閉めた。その後広縁の窓を開け、夜風を身体に当てた。

 窓を開けた瞬間、柔らかい冷たさの夜風が私の頬に触れた。この場所は、昼間は非常に暑いが、夜になれば気温がかなり下がる。風が部屋の中を通るようにすれば、もっと部屋の中まで涼しくなるだろう。障子を開けようかとも思ったが、なんとなく霧島と鈴谷を起こしてしまうのではないかと思い、私は障子を開けずに窓の前に立った。心地良い夜風の涼しさが全身を癒やし、私は汗が引いていく心地よさに全身を委ねた。

 窓の向こうは、ちょっとした散歩コースになっている。涼しさを堪能しているうちに幾分目が冴えてしまった私は、このまま窓から出て散歩コースを歩いてみることにした。

 散歩コースは両側を背の高い垣根で挟まれた、ちょっと幅の狭い道だった。足元を照らす程度の弱い光を放つ照明が道に埋まっており、私はその明かりを頼りに、この小道をゆっくりと歩いて行った。

 歩きながら、私はなぜこの地に来たのか考えた。確かにこの地に来ることは、彼との約束だった。私と彼が結ばれたあの日……

『おれの故郷の星もキレイだよ?』
『? そうなんデスカー?』
『そうだぜー。結婚するからには、いつか金剛に見せたいな』
『ワタシも見たいデス! ダー
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