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SAO二次:コラボ―Non-standard arm's(規格外の武器達)―
prologue:Unexpected weapon(予想外なる武器)―――episode3
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「わーわー、緊急事態ですねー」
「ならもっと焦れ! ―――いや、お前が焦ったら余計混乱しそうだしそのままで!」


 必死になって逃げるリュウとアマリ、そんな彼等の背後彼より迫るのは―――


“ガギャギャギャギャギャガギャギャギャァッ!!”


 ―――全長六メートルは超えるだろう、軋みを響かせる(くろがね)の巨人。
 地を踏みしめる重苦しい足音と、関節が擦れてなる独特の機械音が、逃げる彼等の……特にリュウの心を刺激する。


 されど、此処で疑問。
 何故この様な、命がけの鬼ごっこが開幕しているのか。










 ―――何とも嫌過ぎる命がけの追いかけっこ開始、その十分程前。
 リュウとアマリは、トマホークよろしく追いかけてくる鉄の人ではなく、正真正銘の人間と対峙して刃を交えてはいたのだ。

 刀使いのリュウは剣と銃を両手に携えた幹部と。
 斧使いのアマリがチェインソーを使う幹部と。
 それぞれ一対一で戦闘を行っていた。

 幹部クラスだけあって、ほぼ一撃でも仕留められた構成員たちとは違い、一太刀では到底仕留めきれない。
 アマリの持つ超重量武器でさえ、決定打を中々決められずにいる。


 しかし……実力の違いはすぐに出た。


「首、貰うぜっ!」
「させん!」


 リュウは叫び、振りかぶられた相手の剣と、己の刀での打ち合いを演じる。


「―――なんつって」
「は?」


 ―――と見せかけて、まず回避に連動して銃を切り捨て、強制的に使用不可にし切り返しから納刀する。
 鞘銃による空撃発砲で一気に加速した突撃から、青色の稲妻を引く“力”によるブーストをも合わせた神速の居合切りで首を断つ。


「切り捨て御免…………っと」


 態々鞘を縦に構え、格好付けて納める余裕まで見せつけた。



 一方のアマリ。


「ほーら」
「ふんぐぅっ!」


 正反対な掛け声とともに数撃勝ち合わせ、数合ぶつかり続け……タイミングを見計らい鍔迫り合い。
 刀身からの爆破を行い、チェインソーを真っ二つにへし折る。


「あ……」
「―――あっはぁ!」


 勢い殺さぬままに斧を滑らかに回転させると、重量級の鉄塊とは思えぬ速度を用い、頭からの一刀両断にて決めた。


 出来上がる二つの青い破片溜まりが、やがて風に乗って消えていくまで、二人は暫し黙っていた。


「よっしゃ、これで終わったな」
「ですねー。ちょっと物足りないですけど」

 そして呟く、勝利の言葉。
 軽く息を吐いたリュウが、目を伏せたアマリがそう喜んだのも……束の間。



“ギギギ……”

「ん?」

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