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異世界に呼ばれたら、魔法が使えるようになりました。
無茶な召喚の可能性について
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 書いてある但し書きに僕達が不安を覚えた今日このごろ。
 結局その後は更にねだれて僕はエイダに僕の世界の話をしてしまった。

「なるほど、そんな道具やら乗り物があるのね。思いつかなかつたわ」
「でもこの世界では無理なんじゃないかな」
「何で?」
「この世界では、僕達の世界に存在するような“科学”が存在しないから」

 僕はそう答える。
 そもそも僕の世界にある電子機器もこうやってくかえるこういうものがあるというだけでその中身については僕自身ほとんどしらな。
 知っているのは使い方だけだ。
 
 その僕達が日常的に使っているものを構成する細かい部品だって、大きな工場で量産化されたものだ。
 それがどうやって作られるのか、その材料すらも僕は知らない。
 気づけば僕の周りの世界は知っているようで知らないことだらけだった。

 戻ったらもう少しいろいろ調べてみよう、そう思っているとそこでエイダが、

「“科学”が存在しない? だから作れないと思っているの?」
「それは……まあ」
「残念ね、この世界には貴方の世界にはない魔法があるもの。その力を使えば一気に貴方の世界に追いついてみせるわ」
「魔法ってそんなに凄いんだ」
「……ごめん、ちょと盛ってしまったかもね。でも……」

 そこでにやりとエイダが笑う。

「その“科学”の知識に魔法を組み込めばさらなる発展が予想できるわね。だって、魔法の使えない、けれど同じ人間が作り上げたものなんでしょう?」
「うん、そう言われてみればそうだね」
「だったら置き換えられる部分はかならずあるはずだし、魔法の使えない人間が魔法の使えない人間用に作っているものだから、この世界でも作れるしこの世界でも使えるはずだわ」

 それを聞いていて僕は何かが引っかかった。
 何が引っかかるんだろうと考えて、はたと気づく。

「あ、その分のお金なんかはどうするんだろう?」
「……」

 その言葉にエイダはくるりとレイアの方を見て、

「レイア、異世界のものの召喚はできるかしら」
「はい、物によってですが」
「じゃあ、颯太の言う“飛行機”の、旅客機の大きいやつを召喚できるかしら。多分、颯太が分かったほうがいいから、颯太の国から召喚して」
「やめてぇえええええ」

 僕は慌てて止めに入った。
 機体が大きいのもあるけれど、あれはとても高いものらしいし、そもそも中に人がいたら……想像したくもない。
 何でよ、ケチねと言い出したエイダを見ながら、なんていう無茶をと僕は思う。

 そしてその話で疲れてしまった僕はそのまま眠って次の日になる。
 空はよく晴れていて、とても心地が良い。
 そこで僕にレイアが、

「朝食をためてから早速行きましょう。颯太」
「うん、杖
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